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真珠の耳飾りの少女 [映画]

録画してあったものを先日見ました。(既に3回目です)

真珠の耳飾りの少女 通常版

真珠の耳飾りの少女 通常版

  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2005/01/14
  • メディア: DVD

17世紀オランダの天才画家、フェルメールの名画誕生にまつわる秘話を、そのモデルを務めた1人の少女の人間的成長を通して繊細かつスリリングに描き出した、珠玉のドラマ。特別、「とても素晴らしい、感動する!!」というものではないかもしれませんが、とても興味深い映画でした。絵画好き必見!!

公式HP(http://www.gaga.ne.jp/pearl/index.html

「君を描こう。」少女は息をのみ、画家を見つめ返した。

 1665年、オランダ。天才画家フェルメールの家に使用人としてやってきた少女グリート。下働きに追われる中、色彩における天賦の才をフェルメールに見出されたグリートは、やがて弟子となりモデルとなり、画家に創造力を与えるようになる。主人と使用人としての距離を保ちつつも、次第にお互いが本能で理解しあえる運命の相手だと気づく二人。許されぬ恋。触れ合うこともできぬまま、押しとどめていた想いは、しかし画家とモデルとして向き合うことでやがて、押さえきれぬものとなっていく。だが、そんな二人を嫉妬に身を焦がす画家の妻、好色で狡猾なパトロンが許すはずもなく、少女はその想いを犠牲に、敬愛する画家と芸術のためにその身を危険にさらしていく・・・。  (公式HPより)

~興味深かった点です~

壁に掛かっている世界地図。
《画家のアトリエ(絵画芸術)》
という作品にも描かれているアレです。アップで映されることありませんでしたが、冒頭からこれを見せられると、映画全体を通じて当時の様子が見事に再現されているのではないかという期待感を持たせます。

窓を開けると・・・
なるほど~というか、そういえばそうだなと。西欧の建築は天井が高い、そのため窓も横だけではなく上にもある。これにより、部屋の奥にまで光が差し込む。フェルメールやレンブラントの作品にしばしみられる「斜め上からの優しい光」はこういうことかと。(実際はもっと複雑だろうが・・・)

パトロン
《真珠の首飾り》が完成し、その報告にパトロンの下を訪ねたとき、奴の後ろにあった《牛乳を注ぐ女》、そして、その直後、グリートの後ろにあったのは《デルフトの眺望》、その後、パトロンが彼女に見せたのが、《ワイングラスを持つ若い女》

《真珠の首飾り》
この映画ではパトロンの奥さんがモデルだそうだ。(本当のことは知らない・・・)

光が変わる・・・
窓掃除。グリートの芸術的センスがいきなり発揮される。これにより描かれることとなったのが《窓辺で水差しを持つ女》

カメラ・オブスクーラ
フェルメール作品を語る上で必ず出てくるというか議論になるもの。この映画にも登場。しかし、実際にそれを使用して作品を描いたかどうかは、映画でも不明。


天然ウルトラマリンだそうだ(素人なのでよくわからないが、これってラピス・ラズリのことかな?)フェルメールといえば青。以前、NHKの番組でも見た事があるが、絵の具をつくるシーン(つくり方)はとても興味深く、見応えあり!!

椅子が消える・・・
フェルメールは完全にグリートの芸術的才能を見抜き、弟子として認めている。むしろ、その才能に驚きと敬意を表しているような気が・・・(本物にもこの修正はあるのかなぁ・・・)

いらない・・・
肉屋の息子。フェルメールとグリートの関係を明らかにしつつ、お互いの複雑な感情を描写するための小道具?

婿ドン!!
フェルメールは婿ドンだった・・・しかも、かなりマスオさんが入っている。
(実際のところはどうだったのだろうか・・・)

《真珠の耳飾りの少女》
美の巨人たち(テレビ東京)では、フェルメールより65年ほど早く、17世紀初頭に描かれたグイド・レーニ作《ベアトリーチェ・チェンチの肖像》のこの作品との関連性について言及していました。この作品も観てみたい・・・

 

舞台はオランダ、デルフト。しかし、会話は全て英語。イギリス/ルクセンブルクの合作。確か、ルクセンブルクは美術品売買で成り立っている国だったような・・・ということはこの映画も美術品の広報活動の一環でしょうか。いずれにしても、なかなか面白いものをつくってくれたという感じ。特に映画全体を通じて光の描写が素晴らしい。勿論、絵画作品の中もです!!

絵画の過程には以前から興味があり、メールマガジンやHP、ブログ等でその過程から完成までを公開している方のものをよくみていました。そのため、とても興味深く鑑賞することが出来ました。やっぱり、映画館の大きなスクリーンで観たかった・・・

実は、昨年の劇場公開時にどうしようか迷っていました。「栄光のオランダ・フランドル絵画展」とのセットになったチケットが販売されており、最後まで迷って、結局は美術展を当日券(HPの割引券を握り締めて)で鑑賞。日程的にどうかということだったんですが、その日のうちにハシゴすれば良かったわけで・・・(ーー;)


~追記~

少しだけ色づけしてみました。
多少は見やすくなったかなぁ~ (=^_^=) ヘヘヘ


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コメント 18

りゅう

>Toreoさん、はじめまして。
nice! ありがとうございました!!
( ^ ^ )Y ピース!
by りゅう (2005-09-18 00:07) 

インフォシェルジュ

りゅうさん、こんにちは。
この映画、銀座の和光の裏の映画館で観ました。(すごく混んでいました)
フェルメールの世界(おっしゃる通り特に光の描写!)を忠実に再現していて、感動したのを覚えています。
りゅうさんのレビューを拝見して、映画の内容を思い出して懐かしかったです^^
by インフォシェルジュ (2005-09-18 18:58) 

りゅう

>インフォシェルジュさん、こんばんわ。
素晴らしい光の描写、映画館の大きなスクリーンで観たかった・・・
.・゜゜・(/。\)・゜゜・.
フェルメール好きの方は皆さん劇場鑑賞しているようですね。
あの時なんで躊躇ったんだろう・・・(_ _ ??)/◇ ワカラン・・・

『最新人気ブログランキング200』(学研)、掲載おめでとうございます♪
ビジネス部門10位・・・凄すぎる~!!
キャー q(≧∇≦*)(*≧∇≦)p キャー
これからも魅力的な情報をたくさん紹介してください、楽しみにしています!!
by りゅう (2005-09-18 23:07) 

mari

りゅうさん、こんばんわ~。
私も見ました。どんな感じでフェルメールは絵の具を乗せたのか?
でも、俳優さんが、絵を描いているようには見えませんでした。
これだけは残念でした。
by mari (2005-09-19 01:44) 

りゅう

>mariさん、こんばんわ~♪
すっ、するどいっ!!!Σ(・□・ )
もう少し描いているシーンがあると(特に、手元!)良かったですね。
ん~~、そこまで求めるのは、やっぱり厳しいですかね~
(演じることは出来ても、描くことまでは・・・)
アトリエの雰囲気とかはなかなかうまく出ていたので、
そのあたりで妥協しました m(~ー~m)~
(-_-)ゞ゛ウーム やっぱり、フェルメールは謎の多い画家ということで。
by りゅう (2005-09-20 02:22) 

Ren

はじめまして。TBさせていただきました。
「興味深かった点」を読んで思い返すと・・あぁ!納得です。
もう一度見なおしてみようか、と思いました。
by Ren (2005-10-06 10:39) 

りゅう

>Renさん、はじめまして。
この映画は、観るたびに新しい発見がありますね。
最近では、「フェルメールの家の階段や廊下に飾られている風景画は、いったい誰の作品なんだろう?」という風に感じています。
決して、盛り上がりのある楽しい映画ではありませんが、
知的好奇心を擽る面白い映画だなぁ~って思います。
TB&コメントありがとうございました♪
by りゅう (2005-10-06 21:07) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコの日本町の映画館が リニューアルオープンしました。日系人新聞の日本語の記事です。

http://www.hokubei.com/news/news.dates/121407.kabuki.html
by サンフランシスコ人 (2007-12-15 10:31) 

りゅう

>サンフランシスコ人さん、コメントありがとうございます(^o^)丿
チェックしてきました。
環境保護を積極的に取り入れた素敵な映画館ですね!
by りゅう (2007-12-15 22:27) 

サンフランシスコ人

いろいろな画家の映画も鑑賞できると思います。
by サンフランシスコ人 (2007-12-16 08:54) 

りゅう

>サンフランシスコ人さん、コメントありがとうございます(^o^)丿
ふむふむ、画家の映画ですね。(^_^)
by りゅう (2007-12-17 20:39) 

サンフランシスコ人

「素敵な映画館ですね」

企業方針で、アーノルド・シュワルツェネッガーの映画は絶対にやらない、となっています。
by サンフランシスコ人 (2007-12-18 09:18) 

りゅう

>サンフランシスコ人さん、コメントありがとうございます(^o^)丿
シュワちゃん、嫌われてしまったのですか。。。
政治的要素が絡んでいて、きな臭い感じがします。ヾ( ̄ー ̄)ゞ
by りゅう (2007-12-18 20:55) 

流星☆彡

フェルメール展☆観覧を機会に 「そうだ観てなかった!」と レンタルして
観ました~♪ 絵が“そのまま動き出した”よ~な映像に 度肝を抜かれました!
…って、こちらのサイドバーに載ってたので気づいた…のが真相なんですけど。
(^^ゞ 美術展を観る前だったら、ヨハンソンの演技とかに まず目が行ってた
だろうと思います。が。このタイミングで観られて良かったかな…と思ふ
今だったり。
こちらの記事を念頭に また映画 見直してみます♪ 新たに気づくこと幾つも
増えたりして。。。f(^_^;)
“いらない・・・肉屋の息子”←に 大ウケ!(^◇^) 同感デス。

それと。「ソネくじ」頂きました。m(__)m なんでも気づくのが遅くて
もう企画期間が終了する間際みたいですが、「ブログ フィギュア」とやら
当方サイドバーにも置きましたので、引いていって下さいマセ。
by 流星☆彡 (2008-11-08 15:52) 

りゅう

○流星☆彡さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
私も展覧会をきっかけに映画を見たり本を読んだりしています♪
だから感想記事が遅くなるともいいますが。。。
この映画は光の表現がとても繊細で素晴らしいですよね!
ソネくじ、いっただきまーす!(≧▽≦)b
TBありがとうございました!ヾ( ̄ー ̄)ゞ
by りゅう (2008-11-09 20:31) 

オー

始めまして。
初訪問、初コメです。
スゴいボリュームのあるブログですね!
美術好きには たまりませんね。
勉強させていただきます。
by オー (2009-07-01 10:18) 

りゅう

○オーさん、はじめまして。コメントありがとうございます(^o^)丿
上手く纏められなくてグダグダと書き綴っているだけのブログですが、
よろしくお願いいたします。(^_^)
by りゅう (2009-07-04 11:07) 

りゅう

○kuwachanさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2011-04-03 00:43) 

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