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パリを愛した画家たち-20世紀初頭のパリに集った東西の巨匠展 [06展覧会感想]

11日に「パリを愛した画家たち-20世紀初頭のパリに集った東西の巨匠」展を観に行きました。この展覧会は大分県の健康保険南海病院の「南海コレクション」から、20世紀初頭のパリを舞台に活躍した画家とその作品を紹介するもので、「エコール・ド・パリの画家として今なお人気の高いシャガール、ルオー、ユトリロ、ローランサンら28作家と、梅原龍三郎、萩須高徳、三岸節子ら、パリをこよなく愛し、パリに赴いたことのある日本人洋画家26作家の作品計65点を紹介」するものだそうです。

※作品リストもなく、図録も購入せず、メモもとらなかったため、
作品名等に一部誤りが通常よりも多くあるかもしれません。ぺこ <(_ _)>

入口の正面にはマルク・シャガール《母と子》です。とても優しい穏やかな作品。青というと、冷たい感じがするが、この作品では、温かささえ感じる。実は、展示会場に入るとすぐに右の壁にあるルオーの作品の方に進んでしまったため、シャガールの作品に気づきませんでした。数点を鑑賞したのち、セクション解説ではなく「作品に」人が集まっていることに気づき、近寄ってみるとシャガールが!!Σ(ノ°▽°)ノハウッ!今展覧会の代表的作品を危うく見落とすところでした・・・(^_^;)(入場した時もその辺りには人が集まっていたため人影となり、作品には気がつかなかったと思われます。←オモイッキリ言い訳です・・・)そのルオーの宮殿?の絵はとても可愛く感じられました。この展覧会、青色がとても優しく感じます。(病院のコレクションだから?)

この展覧会の目的は、ずばり、デュフィ!!ラウル・デュフィ《モーツァルト》《シャンデリアのあるアトリエ》の2点。先ほどのベオグラード国立美術館展の2点とは明らかに異なるもの。こちらの2点は色が強く鮮やかで華やかな感じです。アルベール・マルケの2点も穏やかでノンビリとした感じがよかったです。パブロ・ピカソ作品は1点。第一印象はデカイッ!!何を描いているのかわからない・・・でも、緑と乳白色?はとても優しく、見ていると穏やか気分になる。

今展覧会で最も心を惹かれた作品、キスリング《ミモザ》。ミモザの花の繊細な感じ、このプチプチ感がナイス子供の頃、チューブ絵の具に蓋をするとき、チューブの口(先を)パレットにペタペタとくっつけて絵の具をきったときのことを思い出しました。この作品は観た事があるような気がしますが、キスリングはミモザを好んで描いたそうで、このような花瓶のものはほかにも多数あるようなのでどれを観たのかよくわかりません。アイズピリ《ヴェニス》は穏やか、それでいてすっきり。心地よい青。それに対し、野口弥太郎《ヴェニスの窓》は鮮やかなピンクと優しい紫がとてもかわいい、華のある作品。病室に飾るなら野口の作品の方がいいかな。

全体的に穏やかでゆったりとした感じの作品が多かったように思います。普段は病院に飾られているそうなので、そのあたりもコレクションの特徴ということなのでしょう。
「エコール・ド・パリ」ということですが、「ベオグラード国立美術館所蔵 フランス近代絵画展」で写実から印象派、象徴派、フォーヴ、キュビスム、エコール・ド・パリと絵画の変遷を辿ってきて、この展覧会はちょうどその延長線上にあるようでした。「ベオグラード~」ではルノワールの展示室に代表されるように印象派のウェイトが高かったので、この展覧会では日本人の画家にも絡めつつその後半部分を補完という感じです。

会場を出て、グッズ売り場を物色して見て歩いていると、「・・・レジが壊れてしまいましたっ!!との大声が。そこには、スタッフの人が3人ほど居ましたが、3人ともパニック状態。そして、レジの前には10人以上のお客さんの列・・・
全員で取り乱すというのは良くないですよね、お客さんにも悪影響を及ぼしてしまいます。中には、手にしていた絵葉書を元に戻して、帰ってしまう人も。図録売り場とレジがチョット離れており、そちらにも何人かお客さんが集まっていたもののスタッフの様子&レジ待ちの列をみて購入を断念して帰る人が。私もその一人です。(ーー;)

毎日新聞の「まいまいクラブ」、「招待券」当たると思ったんですけどね・・・大阪展が100組200名なのにどうして東京展は50組100名???ウーム (; _ _ )/しかも、大丸ミュージアムの優待券を印刷しようとしたらプリンターはインク切れでした・・・"く(""0"")>なんてこった!!"

毎日新聞(http://www.mainichi.co.jp/event/art/news/20060120-154413.html

大丸ミュージアム(http://www.daimaru.co.jp/museum/index.html

左:10F美術画廊のチラシ 右:展覧会のチケット

【東京展】 大丸ミュージアム・東京:2006年3月2日~3月14日
【大阪展】 大丸ミュージアム・心斎橋:2006年3月21日~4月3日
【福岡展】 田川市美術館:2006年4月7日~5月14日
【京都展】 大丸ミュージアムKYOTO:2006年5月24日~6月5日
【釧路展】 釧路芸術館:2006年7月8日~9月6日


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TaekoLovesParis

デパートめぐり、第二弾ですね。
デパートが次々美術館を閉鎖した中、ちゃんと維持していて、大丸はエライ。
地方の病院はお金持ちが多いってきくけど、ほんとうですね~。
ルオーは、出光美術館に数点あって、やはり入り口近くに展示しているけど、人目をひきますよね。さらっとしたシャガールと正反対。
デュフィの絵はエレガントなやさしさでいいですよね♪
モーツァルト、どこかで見たけど青いピアノの、、あんなに青いのって珍しい、
それですか?赤いオーケストラシリーズも印象に残っています。
そういえばずっと前、伊勢丹でデュフィ展がありました。
りゅうさんは、いつもくわしく書いてくださるので、ゆっくりじっくり読んでいると
いろいろな絵がうかんできて、楽しいひとときを過ごせます。ありがとう。
by TaekoLovesParis (2006-03-21 16:17) 

りゅう

>TaekoLovesParisさん、nice!&コメントありがとうございます。(^○^)v ワーイ
病院の所蔵ということからか、優しく温かい作品ばかりの癒し系展覧会でした。
4月に大丸ミュージアム・心斎橋で、「ラウル・デュフィ展-美、生きる喜び-」が開催されるそうです。関東では開催してくれないのかなぁ。。。
キスリング《ミモザ》、鎌倉大谷の花の絵と記憶が混線しているようです・・・
ププッ ( ̄m ̄*)
by りゅう (2006-03-21 21:35) 

Tak

大丸はこの次に開催する予定の展覧会に注目しています。
今までにない雰囲気の展覧会っぽいです。
by Tak (2006-04-02 12:36) 

りゅう

>Takさん、こんばんは。
TB&コメントありがとうございます(^o^)丿
今までにない雰囲気!?Σ(ノ°▽°)ノハウッ!
なんだかとても気になってきました!!
大丸は開催期間が短く悔しい思いをしてばかりです・・・ウーム (; _ _ )/
by りゅう (2006-04-03 00:24) 

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