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歴史と美術 [アート]

最近読んだ本です。

図解雑学 美術でたどる日本の歴史 (図解雑学シリーズ)

図解雑学 美術でたどる日本の歴史 (図解雑学シリーズ)

  • 作者: 並木 誠士
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2002/12
  • メディア: 単行本


「美術でたどる日本の歴史」の続編として出版されたのがこちら。

美術でたどる世界の歴史 (図解雑学シリーズ)

美術でたどる世界の歴史 (図解雑学シリーズ)

  • 作者: 蜷川 順子
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 単行本


日本編はイラストが多く写真は少なかったが、美術館や博物館で実際に見たことのあるものも多く、なかなかわかりやすかった。
世界(海外)編はモノクロ写真が多く、部分的にイラスト解説といった感じ。
基本的に見開き2ページで完結。
左のページは解説文、右のページはイラストやモノクロ写真による図解。

一般に世界史というと、国や地域ごとに時代を追っていく、縦に見ていくものが多いように思うが、この本は時代ごとに区切り、この国や地域ではこうだったがこちらの国や地域ではこうだったという感じで、横に見ていく。
各章の扉のところにその章で扱う時代のミニ年表。
たとえば、ヨーロッパ、アフリカ、アジアでその時代に起こったことがざっくりとわかる。
どのような影響を受けたのか、または及ぼしたのか、横に見ていくとなかなか面白い。
でも、日本については、日本編として先に出版されていることもなり、
この世界編には、近代(いわゆる戦争がらみ)になるまでほとんど出てこなかった。
その時、日本はどのような時代で何が起こっていたのかということは、日本史の記憶をたどるか、日本編を読み返すことになる。
ぱっと見ではすぐに確認できないところが、ちょっと残念といえば残念。


この世界編の前書きがとても興味深いものだったのでご紹介♪
『美術でたどる世界の歴史』を読む方へ
 この本は主に、美術を通して歴史をみたい人、歴史を通して美術に触れたい人のために作られました。もちろん、美術作品は、感性によって純粋にその色や形などを楽しむものだから、美術の外にあるように思われる歴史と関連づけるのは不純だ、という考え方があります。しかしその一方で、美術は人間のさまざまな営みの中から生まれてきたものなので、美術そのものがいろいろな形で、切り離しがたく歴史を担っているとも言えるのです。たとえば、描かれている主題や人物が歴史的に重要な存在である場合もあれば、美術的にみられる色や形が、ある時代の感性を伝える場合もあります。あるいは、ある美術作品がある特定の場所で作られたということが、歴史的に重要な意味をもつ場合もあります。美術と歴史との、こうしたさまざまな関わり方を、ここでは扱います。
 欧米の美術館に行くと、絵を前に話をする先生を取り囲むように、小学生や中学生が座っている光景をよく見かけます。耳を傾けると、美術鑑賞とともに歴史を学ぶ時間でもあるようです。しかし、このような教育の現場をわが国で見ることは、ほとんどありません。また、わが国の教科書で美術に関する記述を見ると、歴史の教科書では政治や経済上の基準で区分された時代に無理矢理あてはめられて名前が挙げられているだけの寂しい状況です。その一方で美術の教科書では、技法などの紹介のあとに良い見本として掲載されているにすぎません。こうしてみると、通常の教育課程では、美術と歴史とが幸運に出会う機会は、ほとんどなかったと言ってもよさそうです。
 たまたま足を運んだ有名な画家の展覧会で、人々の様子をぼんやり眺めていますと、ほとんど画面を見ることなく作品のラベルだけを見て何足する知性派と、『真の鑑賞とはこれだ』と言わんばかりに、穴のあくほど画面を見ても、決してラベルに目を向けようとしない感性派とがいることに気づきます。上に述べたような教科書のことを考えると、こうした2つの極端な態度があるのも、ある意味では、仕方がないのかもしれません。しかしながら、大多数の人はその中間のところで美術や歴史を楽しみたいと思っているのではないでしょうか。
 この本を一番読んでいただきたいのは、こうした人々です。歴史が好きな人にとっては、今まで知識として知っていたことが、思いがけない方法で美術に結びつき、興味深い像を結ぶことがあるかもしれません。また、美術が好きな人にとっては、色や形だけをみていたときには気がつかなかったような細部や工夫が気になりはじめて、同じ絵が違って見えてくるかもしれません。このように、この本が歴史を幅広くとらえたり、美術をさまざまに楽しんだりすることのきっかけになれば、筆者としてこれに勝る喜びはありません。
 本書は、並木誠士著『美術でたどる日本の歴史』の続編として企画されました。日本以外の美術史と言えば、一般に西洋美術史が中心になりますが、この本は『世界の』ということで、他の地域も取り入れ、多少広がりをもたせました。 (P1、2より)」


展覧会でいろいろな作品を見ていると時代背景が気になることが多々あります。
世界史は大の苦手で世界史アレルギーだったのですが、昨年のルーヴル美術館展やハプスブルク展を鑑賞して、体系的に知識を整理したいと思い、世界史の本をいくつか読みました。
その中で出会ったのが上記の本です。
さらさらとページをめくってみると日本編の続編とあったので、日本編から順番に読みました。

これだけは知っておきたい三大宗教 (図解雑学)

これだけは知っておきたい三大宗教 (図解雑学)

  • 作者: 武光 誠
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 単行本

仏教、キリスト教、イスラム教についてわかりやすく説明されています。
広く浅く、基本的理解を得るのに適した本。
宗教や民族の間の相互関係、影響を理解する上でも役立ちました。
日本史も世界史も、歴史と美術は宗教と密接に関わっています。
大仏さまも、受胎告知やエジプト逃避行も、モスクの細密画・モザイク画も、ゲルニカも。。。

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