芸術の秋♪ ウフィツィ・チューリヒ・オルセー [おでかけ]
19日に芸術の秋を堪能してきました♪
あーーー、疲れた、疲れたっ!
こりゃ歳だね。。。(>_<)
まずは、東京都美術館で11日から始まったウフィツィ美術館展。
10時頃に到着。
日曜日の朝だから混雑覚悟で行ったけど、思ったより空いていてビックリ。
(まぁ、会期末になれば混雑するだろうけど。。。)
憧れのフィレンツェ、ウフィツィ美術館。
ちょっと意外な感じだが、そのままずばりのウフィツィ美術館展は日本では初開催だそう。
そうはいっても、アカデミア美術館、パラティーナ美術館、捨て子養育院美術館などからも来ている。
お目当てはサンドロ・ボッティチェリ。
ボッティチェリの作品がまとまった形で展示されるなんて夢のよう。しかも初期から晩年まで。
大本命はチラシの表を飾る、ボッティチェリの代表作のひとつ《パラスとケンタウロス》。
チラシ中上段左から二番目のボッティチェリ《聖母子と天使》(捨て子養育院美術館蔵)、初見で、フィリッポ・リッピの作品かと思った。実際、以前はフィリッポ・リッピの作品とみなされていたそうだ。フィリッポ・リッピはボッティチェリの師匠。ちなみに、フィリッポ・リッピの息子、フィリピーノ・リッピはボッティチェリに師事している。
フィリッポ・リッピ、フィリピーノ・リッピ帰属の素晴らしい作品も展示されている。
昨年の読んだ「天上の愛と地上の愛―ボッティチェリとセミラミーデ」という本でボッティチェリに今まで以上に興味を持った。そのためボッティチェリの作品をいろいろ観たいと思っていたところなので、素晴らしいタイミング♪
フィレンツェの世紀 ルネサンス美術とパトロンの物語
(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17)
ドメニコ・ギルランダイオの素晴らしい作品に感激。
ドメニコ・ギルランダイオ(本名ドメニコ・ビゴルディ)《聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ》(アカデミア美術館蔵)という大きな作品、とても綺麗で見応えがある。細部までじっくりと見入った。
ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオ(本名ミケーレ・トジーニ)に帰属《聖家族と洗礼者聖ヨハネ》(ウフィツィ美術館蔵)もとても綺麗で優しい素晴らしい作品。ボルゲーゼ美術館展を思い出した。
このミケーレはドメニコの息子のリドルフォ・デル・ギルランダイオ(本名リドルフォ・ビゴルディ)の弟子であり共同制作者であり、リドルフォが亡くなった後のギルランダイオ工房の後継者。
ボルゲーゼ美術館展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2010-09-29)
ラファエロ風ではなく、ラファエロの師匠ペルジーノ。
ペルジーノ(本名ピエトロ・ヴァンヌッチ)《哀れみのキリスト(ピエタのキリスト)》は、初見、ラファエロかと思った。特に画面右の赤い服の女性の顔の感じが。ちなみにこの女性はマグダラのマリア。
今回の掘り出し物はアンドレア・デル・サルト。
名前は知っていたけど、あまり注目していなかった画家。
ポントルモやロッソ・フィオレンティーノの師匠。
ロッソ・フィオレンティーノ(本名ジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・ヤコポ・デ・ロッシ)《男性の肖像》が阿部寛に見えた♪
ヒロシです・・・(。-_-。)
他にもジョルジョ・ヴァザーリやアレッサンドロ・アッローリ等、
見応えある素晴らしい作品がいっぱいの展覧会だった。
今年最も楽しみにしていた展覧会でもある。
もう一度行きたいなぁ。
>
「ウフィツィ美術館展 黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで」
2014年10月11日~12月14日
東京都美術館(http://www.tobikan.jp/)
公式サイト(http://www.uffizi2014.com/)
★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜
不忍池を眺めながら湯島まで歩き、乃木坂の国立新美術館へ。
まずは、チューリヒ美術館展。
大本命はクロード・モネ《睡蓮の池、夕暮れ》。
2m×6mという巨大な作品。
2番目の展示室に入ると正面にどど~んっと。
近寄ってみたり離れてみたりを繰り返しじっくりと堪能。
先日、ジヴェルニーのモネの庭に関する本をいろいろ読んだところなので、
この作品と向き合うのが本当に楽しみだった。
まさに、睡蓮の世界に酔いしれた♪
モネが見たもの食べたもの(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2014-09-06)
マルク・シャガール《パリの上で》は明るい色彩のとっても素敵な作品。
心を奪われるような素晴らしいシャガール作品に出会ったのは久しぶりのような気がする。
《聖家族》、《婚礼の光》も見応えある素晴らしいものだった。
フェルディナント・ホドラー6点、フェリックス・ヴァロットン4点、
今年都内で回顧展が開催された(されている)画家の作品も。
セガンティーニとかキルヒナーとか、2006年のスイス・スピリッツ展を思い出した。
スイス・スピリッツ-山に魅せられた画家たち展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2006-03-23)
この展覧会は、展示室の入り口にチケット売り場が設けられておりチケット売り場はかなりの列が出来ていたが、ちょうど同時間帯に講堂で『作品解説会2「20世紀絵画の展開」』が開催されていたこともあり、展示室はそれほど混雑していなかった。
お気に入り作品の前ではじっくりと時間をかけたが全体的にはサクサクと観る事ができ、
予定していたよりも早く観終わった。
図録の表紙は、モネ、ゴッホ(裏:セザンヌ)、モンドリアン(裏:クレー)の3種類、迷うことなくモネを選んだ♪
「チューリヒ美術館展」
2014年9月25日~12月15日
国立新美術館(http://www.nact.jp/)
公式サイト(http://zurich2014-15.jp/)
★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜
最後は会期末となったオルセー美術館展。
会場は2階だが10分待ちということで1階のエスカレーター横に並ぶ。
夜8時まで時間延長ということなので本当はもっと遅い時間を狙っていた・・・
入場規制をかけていたおかげで展示室は大混雑というほどではなかった、かなり混んではいたけど。
展示の目玉はエドゥアール・マネ《笛を吹く少年》。
ずばり、ペラッペラ♪右下にサインが二つ。あまりにもペラッペラすぎるため、奥行きを出すために後付けしたかのようなサインの書き方。少年が一生懸命に吹いている感じが伝わってきてかわいい。
とても素敵だったのは、《読書》という作品。この展覧会で最も魅了された作品♪
白色の使い方がとても見応えがある。カーテンもドレスもソファーも同じ色、流れるような長い筆致。色使いも描き方もベルト・モリゾの作品に通じるものを感じた。マネはこの作品を生涯にわたり手元に置いていたそうなので、モリゾもこの作品を目にしていたんだろうなぁと思う。
そのベルト・モリゾの作品は《ゆりかご》が来日。2007年のオルセー美術館展のときにも来ていた作品。
マネ《ロシュフォールの逃亡》という後ろ髪を惹かれるような切ないような、展示室を去り難くするになんともいえない余韻を残す雰囲気のあるの作品が展示の最後にある。これも2007年のときに展示されていた。
同じく最後の展示室のマネ《アスパラガス》はエスプリの利いたエピソードがナイス♪
今回とても楽しみにしていたのが、アレクサンドル・カバネル《ヴィーナスの誕生》。
裸だからではない。いや、でも、やはり裸だからか。。。
この作品は以前にも来日しているが観に行けなかったので、とても楽しみにしていた。
肌の質感が素晴らしい。ヴィーナスの眼差しに串刺しにされた。
それにしても凄いポーズ。これがサロンで入選して、マネの《オランピア》が猥褻を理由に落選する基準が理解できない。
ヴィーナスは神話画だからOK、現実の娼婦だとNG。。。
《オランピア》より《ヴィーナスの誕生》のほうがどうみても。。。
ジャン=フランソワ・ミレー《晩鐘》もとても楽しみにしていた作品。
心に染み入るこの静けさがたまらん!
贅沢をいうと、落ち着いた環境で一人静かに観たい。
本命、ギュスターヴ・カイユボット《床に鉋をかける人々》。
カイユボット展、観に行きたかったけど行けなくて、とっても残念に思っていた。
その展覧会で是非観たいと思っていたのがこの《床に鉋をかける人々》。
格好いい!!
窓から入る光が床で反射する。光沢が素晴らしい。
できたてホヤホヤのおがくずは木の香りがしてきそう。
真夏で暑いのかな~、何故裸なのか。。。
おがくずがくっついたりとげが刺さったりして後が大変だと思うのだが。
大本命は、クロード・モネ《草上の昼食》。
初期の大作。本当に、でかいっ!
この切り取られた構図も、若き日のモネの苦労(生活苦)をそのまま表現しているといえ、モネに関する本をいろいろと読んだこともあり、つい感情移入してしまう。
ハイライトの入れ方、コントラストのつけ方、大胆な筆致がとても興味深い。この大きさだと、おそらく近くで観ることを想定していない、つまり、細部を緻密に描く必要性を感じていないと思われる。
この作品も近寄ったり離れたりを繰り返して、じっくりと堪能♪
モネの大親友フレデリック・バジール《家族の集い》は優しく素敵な作品。温かみが感じられる。
モネに関する本を読んだ後で「印象派 若き日のモネと巨匠たち」を見た。
やはり、バジールにも感情移入してしまう。
観たことのある作品が多いなぁというのが鑑賞後の率直な感想。
初見のものも画集やテレビなどで目にしたことのあるものが多く新鮮味はあまり感じられなかったが、それだけ知名度のある有名な作品が来ているということなんだろうなぁという印象。
見応えのある質の高い作品がいっぱいだった。
作品リストが小冊子になっていて、ビックリ。
そんなとこ金かけなくていいから、図録安くしろって。
図録、2800円也。(>_<)
「オルセー美術館展 印象派の誕生-描くことの自由-」
2014年7月9日~10月20日
国立新美術館(http://www.nact.jp/)
公式サイト(http://orsay2014.jp/)
オルセー美術館展 19世紀 芸術家たちの楽園 (http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2007-02-16)
オルセー美術館展2010「ポスト印象派」 (http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2012-07-07)
図録3冊。
これに電車の中で読む本とデジタル一眼レフも。
重かった~
あーーー、疲れた、疲れたっ!
こりゃ歳だね。。。(>_<)
まずは、東京都美術館で11日から始まったウフィツィ美術館展。
10時頃に到着。
日曜日の朝だから混雑覚悟で行ったけど、思ったより空いていてビックリ。
(まぁ、会期末になれば混雑するだろうけど。。。)
憧れのフィレンツェ、ウフィツィ美術館。
ちょっと意外な感じだが、そのままずばりのウフィツィ美術館展は日本では初開催だそう。
そうはいっても、アカデミア美術館、パラティーナ美術館、捨て子養育院美術館などからも来ている。
お目当てはサンドロ・ボッティチェリ。
ボッティチェリの作品がまとまった形で展示されるなんて夢のよう。しかも初期から晩年まで。
大本命はチラシの表を飾る、ボッティチェリの代表作のひとつ《パラスとケンタウロス》。
チラシ中上段左から二番目のボッティチェリ《聖母子と天使》(捨て子養育院美術館蔵)、初見で、フィリッポ・リッピの作品かと思った。実際、以前はフィリッポ・リッピの作品とみなされていたそうだ。フィリッポ・リッピはボッティチェリの師匠。ちなみに、フィリッポ・リッピの息子、フィリピーノ・リッピはボッティチェリに師事している。
フィリッポ・リッピ、フィリピーノ・リッピ帰属の素晴らしい作品も展示されている。
昨年の読んだ「天上の愛と地上の愛―ボッティチェリとセミラミーデ」という本でボッティチェリに今まで以上に興味を持った。そのためボッティチェリの作品をいろいろ観たいと思っていたところなので、素晴らしいタイミング♪
フィレンツェの世紀 ルネサンス美術とパトロンの物語
(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17)
ドメニコ・ギルランダイオの素晴らしい作品に感激。
ドメニコ・ギルランダイオ(本名ドメニコ・ビゴルディ)《聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ》(アカデミア美術館蔵)という大きな作品、とても綺麗で見応えがある。細部までじっくりと見入った。
ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオ(本名ミケーレ・トジーニ)に帰属《聖家族と洗礼者聖ヨハネ》(ウフィツィ美術館蔵)もとても綺麗で優しい素晴らしい作品。ボルゲーゼ美術館展を思い出した。
このミケーレはドメニコの息子のリドルフォ・デル・ギルランダイオ(本名リドルフォ・ビゴルディ)の弟子であり共同制作者であり、リドルフォが亡くなった後のギルランダイオ工房の後継者。
ボルゲーゼ美術館展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2010-09-29)
ラファエロ風ではなく、ラファエロの師匠ペルジーノ。
ペルジーノ(本名ピエトロ・ヴァンヌッチ)《哀れみのキリスト(ピエタのキリスト)》は、初見、ラファエロかと思った。特に画面右の赤い服の女性の顔の感じが。ちなみにこの女性はマグダラのマリア。
今回の掘り出し物はアンドレア・デル・サルト。
名前は知っていたけど、あまり注目していなかった画家。
ポントルモやロッソ・フィオレンティーノの師匠。
ロッソ・フィオレンティーノ(本名ジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・ヤコポ・デ・ロッシ)《男性の肖像》が阿部寛に見えた♪
ヒロシです・・・(。-_-。)
他にもジョルジョ・ヴァザーリやアレッサンドロ・アッローリ等、
見応えある素晴らしい作品がいっぱいの展覧会だった。
今年最も楽しみにしていた展覧会でもある。
もう一度行きたいなぁ。
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「ウフィツィ美術館展 黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで」
2014年10月11日~12月14日
東京都美術館(http://www.tobikan.jp/)
公式サイト(http://www.uffizi2014.com/)
もっと知りたいボッティチェッリ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
- 作者: 京谷 啓徳
- 出版社/メーカー: 東京美術
- 発売日: 2009/11
- メディア: 単行本
ボッティチェリ (イタリア・ルネサンスの巨匠たち―フィレンツェの美神)
- 作者: ブルーノ サンティ
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 1994/02/01
- メディア: 大型本
ボッティチェッリ NBS-J (タッシェン・ニューベーシック・アートシリーズ)
- 作者: バルバラ・ダイムリング
- 出版社/メーカー: タッシェン・ジャパン
- 発売日: 2001/07/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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不忍池を眺めながら湯島まで歩き、乃木坂の国立新美術館へ。
まずは、チューリヒ美術館展。
大本命はクロード・モネ《睡蓮の池、夕暮れ》。
2m×6mという巨大な作品。
2番目の展示室に入ると正面にどど~んっと。
近寄ってみたり離れてみたりを繰り返しじっくりと堪能。
先日、ジヴェルニーのモネの庭に関する本をいろいろ読んだところなので、
この作品と向き合うのが本当に楽しみだった。
まさに、睡蓮の世界に酔いしれた♪
モネが見たもの食べたもの(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2014-09-06)
マルク・シャガール《パリの上で》は明るい色彩のとっても素敵な作品。
心を奪われるような素晴らしいシャガール作品に出会ったのは久しぶりのような気がする。
《聖家族》、《婚礼の光》も見応えある素晴らしいものだった。
フェルディナント・ホドラー6点、フェリックス・ヴァロットン4点、
今年都内で回顧展が開催された(されている)画家の作品も。
セガンティーニとかキルヒナーとか、2006年のスイス・スピリッツ展を思い出した。
スイス・スピリッツ-山に魅せられた画家たち展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2006-03-23)
この展覧会は、展示室の入り口にチケット売り場が設けられておりチケット売り場はかなりの列が出来ていたが、ちょうど同時間帯に講堂で『作品解説会2「20世紀絵画の展開」』が開催されていたこともあり、展示室はそれほど混雑していなかった。
お気に入り作品の前ではじっくりと時間をかけたが全体的にはサクサクと観る事ができ、
予定していたよりも早く観終わった。
図録の表紙は、モネ、ゴッホ(裏:セザンヌ)、モンドリアン(裏:クレー)の3種類、迷うことなくモネを選んだ♪
「チューリヒ美術館展」
2014年9月25日~12月15日
国立新美術館(http://www.nact.jp/)
公式サイト(http://zurich2014-15.jp/)
★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜
最後は会期末となったオルセー美術館展。
会場は2階だが10分待ちということで1階のエスカレーター横に並ぶ。
夜8時まで時間延長ということなので本当はもっと遅い時間を狙っていた・・・
入場規制をかけていたおかげで展示室は大混雑というほどではなかった、かなり混んではいたけど。
展示の目玉はエドゥアール・マネ《笛を吹く少年》。
ずばり、ペラッペラ♪右下にサインが二つ。あまりにもペラッペラすぎるため、奥行きを出すために後付けしたかのようなサインの書き方。少年が一生懸命に吹いている感じが伝わってきてかわいい。
とても素敵だったのは、《読書》という作品。この展覧会で最も魅了された作品♪
白色の使い方がとても見応えがある。カーテンもドレスもソファーも同じ色、流れるような長い筆致。色使いも描き方もベルト・モリゾの作品に通じるものを感じた。マネはこの作品を生涯にわたり手元に置いていたそうなので、モリゾもこの作品を目にしていたんだろうなぁと思う。
そのベルト・モリゾの作品は《ゆりかご》が来日。2007年のオルセー美術館展のときにも来ていた作品。
マネ《ロシュフォールの逃亡》という後ろ髪を惹かれるような切ないような、展示室を去り難くするになんともいえない余韻を残す雰囲気のあるの作品が展示の最後にある。これも2007年のときに展示されていた。
同じく最後の展示室のマネ《アスパラガス》はエスプリの利いたエピソードがナイス♪
今回とても楽しみにしていたのが、アレクサンドル・カバネル《ヴィーナスの誕生》。
裸だからではない。いや、でも、やはり裸だからか。。。
この作品は以前にも来日しているが観に行けなかったので、とても楽しみにしていた。
肌の質感が素晴らしい。ヴィーナスの眼差しに串刺しにされた。
それにしても凄いポーズ。これがサロンで入選して、マネの《オランピア》が猥褻を理由に落選する基準が理解できない。
ヴィーナスは神話画だからOK、現実の娼婦だとNG。。。
《オランピア》より《ヴィーナスの誕生》のほうがどうみても。。。
ジャン=フランソワ・ミレー《晩鐘》もとても楽しみにしていた作品。
心に染み入るこの静けさがたまらん!
贅沢をいうと、落ち着いた環境で一人静かに観たい。
本命、ギュスターヴ・カイユボット《床に鉋をかける人々》。
カイユボット展、観に行きたかったけど行けなくて、とっても残念に思っていた。
その展覧会で是非観たいと思っていたのがこの《床に鉋をかける人々》。
格好いい!!
窓から入る光が床で反射する。光沢が素晴らしい。
できたてホヤホヤのおがくずは木の香りがしてきそう。
真夏で暑いのかな~、何故裸なのか。。。
おがくずがくっついたりとげが刺さったりして後が大変だと思うのだが。
大本命は、クロード・モネ《草上の昼食》。
初期の大作。本当に、でかいっ!
この切り取られた構図も、若き日のモネの苦労(生活苦)をそのまま表現しているといえ、モネに関する本をいろいろと読んだこともあり、つい感情移入してしまう。
ハイライトの入れ方、コントラストのつけ方、大胆な筆致がとても興味深い。この大きさだと、おそらく近くで観ることを想定していない、つまり、細部を緻密に描く必要性を感じていないと思われる。
この作品も近寄ったり離れたりを繰り返して、じっくりと堪能♪
モネの大親友フレデリック・バジール《家族の集い》は優しく素敵な作品。温かみが感じられる。
モネに関する本を読んだ後で「印象派 若き日のモネと巨匠たち」を見た。
やはり、バジールにも感情移入してしまう。
観たことのある作品が多いなぁというのが鑑賞後の率直な感想。
初見のものも画集やテレビなどで目にしたことのあるものが多く新鮮味はあまり感じられなかったが、それだけ知名度のある有名な作品が来ているということなんだろうなぁという印象。
見応えのある質の高い作品がいっぱいだった。
作品リストが小冊子になっていて、ビックリ。
そんなとこ金かけなくていいから、図録安くしろって。
図録、2800円也。(>_<)
「オルセー美術館展 印象派の誕生-描くことの自由-」
2014年7月9日~10月20日
国立新美術館(http://www.nact.jp/)
公式サイト(http://orsay2014.jp/)
オルセー美術館展 19世紀 芸術家たちの楽園 (http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2007-02-16)
オルセー美術館展2010「ポスト印象派」 (http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2012-07-07)
オルセーはやまわり - さっと深読み名画40~印象派の起源からポスト印象派まで~
- 作者: 有地 京子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/06/24
- メディア: 単行本
図録3冊。
これに電車の中で読む本とデジタル一眼レフも。
重かった~
3つの展覧会を一日で!(@o@;;
それは疲れますよーーー(笑)
しかも図録3冊とカメラと・・・お疲れ様です。
でも堪能できましたね(^▽^)b
ウフィツィ美術館展、行こうか悩んで・・・この時期の展覧会のお小遣いと睨めっこ。キリコ展とティムバートン展を取りました(笑)
by リュカ (2014-10-25 08:06)
オルセー展は行ってみたいですね。
来週の三連休で行ってくるかな。
空さんは元気ですよ。
by 雅 (2014-10-25 22:25)
1日に3つの展覧会ってそれは~(@_@;)
りゅうさんじゃなくちゃできないかも?^^
私は2つが限界ですが、最近ご無沙汰状態です。
by kuwachan (2014-10-25 22:54)
りゅうさん、ご覧になったのも1日で3つ。記事も1回で3つ分とずっしり。
まずは、お疲れ様でしたー。でも、充実感がいっぱいだったことと思います。
私もウフィッツィ展は行きました。ボッティチェリはやはりすばらしいですね。フィリッポ・リッピが修道僧でありながら、修道女ルクレツィアと駆け落ち、その息子がフィリピ―ノという話を知っていたので、「聖母子と天使」、
見終わって帰って来てから、リッピのものと比べてみました。ルクレツィアがモデルという聖母子の顔、髪型がそっくりです。フィリピ―ノの「老人の肖像」を見ながら、これが父フィリッポね、と思いました。
ギルランダイオは、りゅうさんに教わった画家。今回も赤い服がぱっと目に飛び込んでくる「聖ヤコブ、ステファヌス、ペテロ」、大きな絵で黒や金の使い方で重厚・荘厳な感じがしました。
ペルジーノの「あわれみのキリスト」は、ペルジーノらしい品格のある絵でしたね。
アンドレア・デル・サルトは、漱石の「吾輩は猫である」に出てくる名前。私も芸大美術館の漱石展でわかったんですけどね。たしかにー男の肖像、阿部寛(笑)
こんなに長々と書きこむんなら、記事を書け、って言われそう。
チューリッヒ美展へのコメントは、行ってから書かせてくださいね。
by TaekoLovesParis (2014-10-26 09:11)
本当に芸術の秋ですね♪
一日に3つも周っちゃうなんて、りゅうさんすごすぎる~!
オルセー美術館とウィフィッツ美術館は大昔に実際に足を運んだことがあるのですが、チューリッヒ美術館は行ったことがないので、チューリッヒ美術館展に行ってみたいです。
いずれにせよ、良い絵をたくさん観ていい一日になりましたね♪
by naonao (2014-10-26 18:06)
○リュカさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
おのぼりさんですからいっぱい詰め込みます♪
でも、さすがに時間が読めない国宝展は詰め込めませんでした。
この秋は魅力的な展覧会がいっぱいですね、
私もお財布と相談しながらです。
ウフィツィは何がなんでもって感じで行く気満々でした!ヾ( ̄ー ̄)ゞ
○雅さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
オルセー展、20日で終わっちゃいました!
私はその前日に駆け込みでした。(^_^;)
チューリヒ展の睡蓮、凄いですよー。
ヴァロットンもありました♪
空さん、呑みっぷりも健在そうでなによりです♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
○kuwachanさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
今年はこれで6展。お出かけ回数3回。
実は、行っているようで行っていないんですよ。。。(^_^;)
ミレー展、国宝展、行きたいなぁ。
○TaekoLovesParisさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
ボッティチェリいくつ来てるの?って位に、いっぱい来ていてビックリ。
それだけでも大満足なのに、ギルランダイオにペルジーノにって。
とっても贅沢な展覧会でしたね♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
ドメニコ・ギルランダオ、荘厳で見応えありましたね~
溜息が出ました。。。
図録で見る以上に、会場では阿部寛に見えました♪
ヒロシです・・・
展示室は暗いのでいっそう彫りが深くなるとです・・・
ヒロシです・・・ヒロシです・・・ヒロシです・・・(>_<)
○naonaoさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
いっぱい歩いたおかげで、3日くらい筋肉痛になりました・・・
ウフィツィ展、ウフィツィ美術館をメインにアカデミア美術館やパラティーナ美術館等からもいろいろ来ていました。
チューリヒ展、モネの《睡蓮》とっても見応えがありました。
他の作品も素晴らしく、楽しかったですよ。是非、是非♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
○makimakiさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○ぽんこさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○にいなさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○ジョナサンさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○.comさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2014-10-27 01:51)
ご無沙汰していますm(_ _)m
え〜〜!!
これ全部1日で見たんですか?
それは疲れますね(笑)
そういえば、西洋美術館のホドラー展はいつまでだったかなあ?チケットいただいたままでまだ行ってないけど(=^^=;;
by くみみん (2014-10-28 13:56)
○くみみんさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
お久しぶりです、お元気そうで何よりです♪
チューリヒ美術館展にもホドラーが6点展示されていました。
西洋美術館のホドラー展は来年1月12日までだそうです。
今、上野ではウフィツィ美術館展と日本国宝展が開催中です。
くみみんさんも1日で3つ行っちゃえ~!!(*^_^*)
by りゅう (2014-10-28 22:07)
1日に3つも見て回るのは私には絶対無理なので^^;
優先するとしたらチューリヒ美術館展かな。
ジャコメッティが気になるところ。
最初の写真の右端の小さなオレンジ色はなにかしら?
by Inatimy (2014-11-04 20:30)
○Inatimyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
チューリヒ美術館展の図録購入特典で栞をいただきました。
いくつかあるデザインの中からゴッホ《サント=マリーの白い小屋》にしました。
モネは見当たらなかったのですが、無かったのかなぁ。
あったら絶対モネにしたのに。。。
○machitanさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○ネオ・アッキーさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2014-11-10 21:41)
○mickyさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○sora_pさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○りんこうさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
○miyokoさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2014-11-24 01:53)
○pistacciさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2014-11-29 01:14)