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日本で見られる印象派の名画 美術館ガイドブック [アート]


日本で見られる印象派の名画 美術館ガイドブック

日本で見られる印象派の名画 美術館ガイドブック

  • 作者: 大友 義博
  • 出版社/メーカー: メイツ出版
  • 発売日: 2011/11
  • メディア: 単行本


内容(「BOOK」データベースより)
全国の美術館が所蔵する巨匠たちの傑作を一挙に掲載。マネ、モネ、セザンヌ、ルノワール、ゴッホ、ピサロ、ドガ、ゴーギャン、シスレーetc.…国内で出会える作品を作家別に詳しく解説します。


~目次~
第1章 憧れの印象派の名画に会える美術館
 国立西洋美術館 ブリヂストン美術館 損保ジャパン東郷青児美術館 東京富士美術館 ポーラ美術館 笠間日動美術館 ひろしま美術館 松岡美術館 福島県立美術館 上原近代美術館 メナード美術館
第2章 画家別 この印象派の名画に会いに行く
 マネ モネ セザンヌ ルノワール ゴッホ ピサロ ドガ ゴーギャン シスレー スーラ シニャック ボナール
まだまだあります 印象派+印象派系名画館
 ウジェーヌ・ブーダン ギュスターヴ・カイユボット ベルト・モリゾ メアリー・カサット ギョーム・マルタン アンリ・クロッス アルマン・ギヨマン アンリ・モレ アンリ・ル・シダネル
本書監修 大友義博の 印象派ワンポイント講座
本書で紹介した 全国 美術館ガイド
コラム(プロローグ 1~10 エピローグ)

 
あるようでなかった本。

よくぞまぁ、こんなにもたくさんの印象派作品が極東のこの島国に所蔵されているなぁと。
それにしても、日本人は本当に本当に印象派が好きだなぁと。
いろいろな意味で、驚きがいっぱいだった本です。


そして・・・

印象派の作品はそこそこ観てきたと思っていましたが、
国内に所蔵されているものでも、
まだまだ観ていないものがいっぱいあるということを、
再認識させられました。


一番足を運んでいる国立西洋美術館の所蔵作品ですら、まだまだ。
普段展示されていないものも多いので、ちょこちょこ足を運ばなきゃって思いましたよ。
ちなみに、昨年は一度も足を運びませんでした。
ブログを始めてからでは、初めてのことです。
ほとんどが企画展の際ですが、年に3,4回のペースで毎年のように足を運んでいました。
途絶えたことに驚くべきか、続いてきたことに驚くべきか。
それはともかく、今年はもちろん、足を運びますよ。
なんたって、フェルメール《真珠の首飾りの少女》がやってきますから。


おっと、話があらぬ方向に。。。(^_^;)


この本の中で紹介されている作品はほんのごくごく一部に過ぎません。

しかし、第1章で取り上げられている美術館だけでも、全て回ればかなりの数になります。
もちろん第2章で取り上げられている美術館も加えれば更に。

作品解説については腑に落ちない部分もありましたが、
(特にベルト・モリゾについての記述は、何時の時代の解釈だよって、
納得いかない部分も多々ありましたが、)
全体的にわかりやすくて読みやすい本でした。

全12本のコラムが織り込まれており、
ちょうど良いコーヒーブレイクとなっていました。

エピローグ、私の『印象派論』、「なぜ、日本人はかくも印象派が好きなのか?~それは本来、日本の画家が描くべき絵だった~」というコラムは、とても興味深いものでした。
「・・・遠近法を使わずになぜ画面に奥行きが出せるんだ!雨は実線で描けるじゃないか!マネもモネもセザンヌもゴッホも、遠近法に縛られていたヨーロッパの画家たちはみな、そこに度肝を抜かれたのです。
 印象派の絵は、紛れもなく浮世絵の発展形です。本来、日本人が描くべき絵を、彼らが代行してくれたのですから、そこには日本人の感性(血)が宿っています。私たちが彼らの絵に親近感を抱き心魅かれるのは、そうした背景があるからではないでしょうか。(P111より)」


印象派の画家たちは日本の浮世絵に大きな影響を受けたという話は有名ですが、そこから導き出されたもの、「それは本来、日本の画家が描くべき絵だった」ということには、へぇ~って。
それと同時に、その印象派の画家の下へ若い日本人の画家が学びに行ったということも、とても興味深く面白く感じました。


大きくもなく厚くもなく持ち歩きにはほど良いサイズ、
お出かけの際にバッグに入れておくと役立つように思いました。


★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜


名画のたのしみ―日本でみられる世界の絵画

名画のたのしみ―日本でみられる世界の絵画

  • 作者: 木谷 節子
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本


感想記事(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2008-07-30

印象派だけじゃ物足りないという方にはこちらの本がオススメ。
今週から始まる「大エルミタージュ美術館展」(国立新美術館)のコラムを執筆されている方です。



「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西洋絵画の400年」

公式サイト
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/
http://www.ctv.co.jp/event/hermitage/

【東京展】
2012年4月25日~7月16日
国立新美術館(http://www.nact.jp/

【名古屋展】
2012年7月28日~9月30日
名古屋市美術館(http://www.art-museum.city.nagoya.jp/index.shtml

【京都展】
2012年10月10日~12月6日
京都市美術館(http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/


もちろん印象派の作品もやってきます♪

やっぱり、印象派好きだー!(^_^)/


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TaekoLovesParis

持ち歩きにほどよいサイズ、というりゅうさんのおすすめ文句で、ワンクリック。amazonに頼みました。
by TaekoLovesParis (2012-04-23 19:56) 

laysy

印象派…モネ、ドガ、ルノワールが好きです。
私は日本人だから、彼らのような絵が描けるのかな?
描けると嬉しい…
by laysy (2012-04-23 20:34) 

雅

浮世絵が西洋美術に影響を及ぼした、というのは知ってましたが
それは本来、日本の画家が描くべき絵だった、
という考え方は面白いですね。
勉強になります。
真珠の耳飾りの少女、ぜひ見てみたいですね。
by (2012-04-23 21:37) 

kuwachan

こんにちは。
もちろん私も印象派大好きです!
こういうガイドブックいいですね。
持ち歩きサイズというところが◎です。
いくら良い本でも重いものは年齢ともに
重さだけでもう嫌になります・・・・・^^;
by kuwachan (2012-04-24 13:09) 

りゅう

○TaekoLovesParisさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
Taekoさま仕様の超豪華特大版が送られてきても、
クレームは受け付けませんからね!(* ̄m ̄) プププッ
07年のモネ展(国立新美術館)、
やっぱり凄かったんだなぁ、よくぞあれだけかき集めたなぁって。
本を読みながら思いをめぐらしました。(^_^)

○laysyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
印象派作品はそこそこ見てきてそれなりに知識もある気がするのですが、浮世絵の知識が乏しすぎるということに気がつきました・・・(^_^;)
laysyさんは器用ですからきっと見事に描けると思いますよ♪
とりあえず、塗り絵あたりから始めてみます?(^_-)

○雅さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
浮世絵の斬新さや革新性は、写実性や立体的な表現を重視した西洋美術の世界ではとても衝撃だったようですね。
日本人は凄いんだぞっ!って、ちょっと嬉しいです。
あ、いや、日本人は凄かったんだぞっ!(過去形)ですね・・・(>_<)
この夏、上野にやってきます!
《真珠の耳飾の少女》も《真珠の首飾りの少女》も。
ついでツタンカーメン展もあります。
今年の上野は熱いですよー!!(^_^)

○kuwachanさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
へぇ~、こんなところにこんな作品がって。
やはり印象派人気強しですね♪
なかなか楽しい美術館ガイドでした♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ

○月夜のうずのしゅげさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○ぽんこさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○りんこうさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○にいなさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○えーちゃんaaaさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2012-04-24 20:56) 

Inatimy

日本ってよい絵をたくさん持ってますよね。
貸し出されて異国の地で見るたびに、こんなのあったんだ~って驚いたり、
いい絵だな、と思ったら連作で一部日本の美術館が所蔵していたり。
絵のこと、ほんとに知らなくって、あれこれ見えてくるのは面白いです♪
いいところついた本ですね~。
by Inatimy (2012-04-25 00:31) 

kiki

ご無沙汰してます、うさこです。
先日はご訪問ありがとうございました。
お陰様でようやくブログを再開できました。
これからもどうぞよろしくお願いします。

京都でも開催されるのですね。
絵本の原画展は好きで時々行きますが、絵画の知識は皆無なので、
まずはご紹介いただいた本を探してみたいと思います^^

by kiki (2012-04-25 06:45) 

りゅう

○Inatimyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
連作の一部が日本で所蔵されているケースは多いですよね。
特にモネ。
モネの作品だけでもかなりの数が日本に来ているようです。
なかなか面白い本でした♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ

○うさこさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
再開おめでとうございます。
こちらこそよろしくお願いいたします♪(^_^)
by りゅう (2012-04-30 20:09) 

りゅう

○たーちゃんさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○naonaoさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

by りゅう (2012-05-27 20:29) 

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