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絵画で見る天使と悪魔 [アート]

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レオナルド・ダ・ヴィンチ《受胎告知》(ウフィツィ美術館蔵)
「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2007-05-13

天使とはなんぞや???

受胎告知の場面に出てくる大天使ガブリエル

『大』ってつくから、なんかとっても偉そうな感じがする。

以前から気になっていました。

天使たちのルネサンス (NHKブックス)

天使たちのルネサンス (NHKブックス)

  • 作者: 佐々木 英也
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本

~目次~
はじめに
Ⅰ章 天使とは
Ⅱ章 天使像の形成
Ⅲ章 天使像の変遷
Ⅳ章 天使の画像フラ・アンジェリコ
Ⅴ章 斬新と綺思-フラ・フィリッポ・リッピの天使たち
Ⅵ章 天使ガブリエルとガリラヤの乙女マリア-「受胎告知」をめぐって
  (フラ・アンジェリコの受胎告知 フラ・フィリッポ・リッピの受胎告知)
Ⅶ章 聖母マリア-母なるものの永遠なイメージ
Ⅷ章 その後の天使たち

 
第1章、「天使とは」の見出しの後にすぐ、「神と人の中間に位置するもの」「天使の『位階(ヒエラルキア)』」・・・と小見出しが続きます。

そして、その後はフラ・アンジェリコフラ・フィリッポ・リッピの作品を中心に比較しながら展開。
冒頭にいくつかカラー図版があるものの、本文中の図版はモノクロ。
この2人の画家については名前は知っているものの作品はあまりよく知らなかったので、正直きつかった。
フラ・アンジェリコフラ・フィリッポ・リッピの作品に詳しい方にはオススメ。

でも、この本、この2人の画家について詳しくなくてもオススメできるポイントがあります。
それは、『受胎告知』『聖母マリア』を独立の章立てで解説していること。
特に『受胎告知』については、フラ・アンジェリコフラ・フィリッポ・リッピをそれぞれに論じていること。

学術的で難しい本だけど、読み応えのあり。

エル・グレコ《受胎告知》(大原美術館蔵)
エル・グレコ《受胎告知》(大原美術館蔵)

さて、天使とは?

「天使とは霊的な存在なるがゆえに肉体をもたず、まして男女の性別もない。(P14)」
「天使は『告知する者・使者』のギリシア語アンゲロスに由来する。(P26)」


天使の『位階』とは?

ディオニュシオスの定義:
「できるだけ神に似たものになるところの、また神から自分に与えられた照明(イルミナテイオ)に応じ自分の能力に従って神を模倣すべく上昇するところの聖なる秩序であり、知識であり、活動である(P15)」
→『秩序』『知識』『活動』のトリアスによって天上の位階を構想
→天使の社会を三つの位階に分け、それぞれが三つの階層からなるものと考えた
→三位一体

最上階:熾天使(セラフィムSeraphim)、智天使(ケルビムCherubim)、座天使(トローニTroni)
中間位階:主天使(ドミナティオーネスDominationes)、力天使(ウィルトゥーテスVirtutes)、能天使(ポテスターテスPotestates)
最低位階:権天使(プリンキパートゥスPrincipatus)、大天使(アルカンジェリArcangeli)、天使(アンジェリAngeli)

「神意の伝達など地上で人間と人間の住む環境に対して役務を行うのは、九つの階層のうち下位五階層とりわけ最も低い二つの階層の大天使と天使である。(P21-22)」

大天使が下から2番目ということには正直とても驚いた。

レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン《天使と格闘するヤコブ》(ベルリン国立博物館蔵) ヘルブラント・ファン・デン・エークハウト《天国の梯子についてのヤコブの夢》(ドレンスデン国立美術館蔵)
【左】 レンブラント・ファン・レイン《天使と格闘するヤコブ》(ベルリン国立博物館蔵)
ベルリンの至宝展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2005-05-03
【右】 ヘルブラント・ファン・デン・エークハウト《天国の梯子についてのヤコブの夢》(ドレンスデン国立美術館蔵)
ドレスデン国立美術館展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2005-08-29
レンブラントと弟子の作品を並べてみた。


私が知りたいのは、
絵画に出てくる天使たちがどのような役割を果たし、何を意味しているのか、
つまり、絵を読み解くための知識。


絵画で読み解く聖書と神話の世界(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2010-02-03

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やっぱりカラー図版がいっぱいの本がいいですね♪

天使の美術と物語―カラー版

天使の美術と物語―カラー版

  • 作者: 利倉 隆
  • 出版社/メーカー: 美術出版社
  • 発売日: 1999/12
  • メディア: 単行本

~目次~
はじめに
Ⅰ章 神の御使い
天使とはなにか(天使の生い立ち 針の上の天使たち 天使の訪れ 天上の位階 天使の性)
天使のはたらき(神の仲介者 神の戦士 奏楽天使 守護天使と死の天使 罪の天使)
かたちの起源と変容(翼あるものの祖先 天使と翼 幼児化する天使)
孤独な魂の鳥-近代絵画の天使
Ⅱ章 選ばれしもの
アブラハムの物語(マムレの樫の木陰で 天使の食事 ハガルとイシュマエル イサクの犠牲)
ロトの物語、あるいはソドムヤコブと天使(ヤコブの夢 ヤコブ、天使と格闘する バラムのロバ)
トビアスと旅の道連れ
Ⅲ章 天使のいるキリスト伝
お告げの天使(大天使ガブリエル 受胎告知)
祝福の天使(降誕の夜 エジプト逃避途上の休息 洗礼-ヨルダンの河のほとりで 荒野の試練)
嘆きの天使(苦悩の園、ゲッセマネ 受難のなかで 聖なる杯 天使のピエタ 復活のしるし 昇天の時)
Ⅳ章 聖人と天使
ペテロの解放
マタイと天使
アッシジの熾天使(未来を告げる夢 聖フランチェスコの聖痕)
聖人伝と天使たち(天使的博士の女難 夢枕に立つ天使 幻視と法悦 天に昇る聖女たち)
Ⅴ章 黙示録の天使
ある黙示録的光景
ヨハネの黙示録(プロローグ 災いの天使 太陽をまとう女 葡萄の刈り入れの時 七つの鉢の七つの災い エピローグへ)
神秘の祭壇画
Ⅵ章 天上の世界
天国と楽園(アブラハムの懐 天国の門 天上の祝祭劇 天界へのトンネル エデンあるいは地上の楽園 象徴の園、天上の再会)
神曲天国編
イスラムの天使と天国(イスラムの天使 マホメットの天界への旅 パラダイス)


「・・・大天使には7名の個人名が記録されている。そのうちでもっともポピュラーなのがミカエルとガブリエル。聖書には個人名としてはこの二人しか出てこないのである。そして旧約外伝トビト書に登場する天使ラファエルの名も逸することができない。(P15-16)」

ゴヤ、フランシスコ・デ《トビアスと大天使ラファエル》
フランシスコ・ゴヤ《トビアスと大天使ラファエル》(プラド美術館蔵)
プラド美術館展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2006-05-18

混同されやすい神と天使。

「天使のルネサンス」にあるように、天使とは神と人の中間に位置するものですが、
天使と混同されやすく、また絵画を鑑賞していてどっちだかよくわからなくなるのがキューピッド。
背中には翼があり、裸体の少年や幼児で描かれることが多い、愛の神さま。

「 ギリシャ神話の愛の神エロスもまた、有翼の少年として表される。エロスはローマ神話ではアモル、あるいはクピド(英語のキューピッド)と同一視され、クピドは主神ユピテル(ゼウス)が乙女たちを誘惑する場面に一役買ういたずら者なので、本来天使の性質とは大分異なるのだが、クピド(エロス)が描かれている神話画あるいは寓意画からその姿を部分的に切り取って主題から離してしまうと(特に持物である弓矢が見当たらない場合には)、宗教画の幼い裸体の天使と区別することはかなり難しい。(P30)」

つまり、キューピッドとエンジェルは、
見た目には似ているものの、その位置づけや役割は全く異なる。

こちらは神さま。
フランソワ・ジェラール《プシュケとアモル》 フランソワ・ブーシェ《アモールの標的》 ラファエッロ・ヴァンニ《キューピッドを鎮める「賢明」》(ピストイア県庁蔵)
【左】 フランソワ=エドゥアール・ピコ《アモルとプシュケ》(ルーヴル美術館蔵)
ルーヴル美術館展 19世紀フランス絵画(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2005-07-24
【中】 フランソワ・ブーシェ《アモールの標的》(ルーヴル美術館蔵)
ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2009-08-09
【右】 ラファエッロ・ヴァンニ《キューピッドを鎮める「賢明」》(ピストイア県庁蔵)
ウルビーノのヴィーナス展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2008-04-08

こちらが天使。
ホセ・アントリーネス《マグダラのマリアの被昇天》 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《エル・エスコリアルの無原罪の御宿り》 ペーテル・パウル・ルーベンス《レベックを弾く小天使》
【左】 ホセ・アントリーネス《マグダラのマリアの被昇天》(プラド美術館蔵)
【中】 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《エル・エスコリアルの無原罪の御宿り》(プラド美術館蔵)
【右】 ペーテル・パウル・ルーベンス《レベックを弾く小天使》(ルーヴル美術館蔵)

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悪魔の美術と物語―カラー版

悪魔の美術と物語―カラー版

  • 作者: 利倉 隆
  • 出版社/メーカー: 美術出版社
  • 発売日: 1999/12
  • メディア: 単行本

~目次~
Ⅰ章 聖書と悪魔
楽園の蛇(罪の果実 誘惑者 アダムとその先妻)
堕天使の伝説(ルシフェル 堕落した天使 もうひとつの伝説)
ヨブの物語(神と人と悪魔 怪物レヴィヤタンとベヘモット)
キリスト教と悪魔(荒野の誘惑 キリストと悪霊 ユダ=サタン 魂の争奪・鼠捕りの象徴 冥界へ下るキリスト)
Ⅱ章 終末と地獄
黙示録(1500年と黙示録 黙示録と怪物 バビロンの大淫婦 サタンの解放)
アンチキリスト
最後の審判(審判の時 プライヴェートな審判 死者の復活 魂の計量 神の梯子)
地獄(死者の国、古代の地獄 神曲地獄編 地獄の口 地獄の責苦 魔王 地獄と煉獄)
Ⅲ章 伝説と物語
聖アントニウスの誘惑(砂漠の隠修士 イーゼンハイムの祭壇画 「誘惑」のヴァリエーション 誘惑-もうひとつの系譜 聖アントワーヌの誘惑)
聖人と悪魔の伝説(悪魔の家来だった聖人 聖ヒエロニムス誘惑 サンタクロースと悪魔 悪魔に説教する聖人 龍=悪魔を退治する聖人 聖女マルガリタ 悪魔祓い 魔術師シモン、使徒たちの戦い)
ファウスト伝説(テオフィールの奇蹟 伝説の系譜 ゲーテとメフィストフェレス フロイトと悪魔)
Ⅳ章 人間と悪魔
ユダヤ人
魔女(マクベス 女魔術師 魔女伝説 魔女狩り)
ゴヤ、魔の世界
人間と悪魔
Ⅴ章 悪魔の図像集
古代の悪魔像
聖堂の悪魔
写本欄外の魔物
悪魔の動物誌
アンチキリストと風刺画
往生の術
「死」と悪魔
イスラムの地獄


初めて見る図版がいっぱいでとても新鮮に感じた。

西洋において悪魔・悪魔崇拝とは意外と身近なものだったようだが、
日本においては悪魔・悪魔崇拝はタブー視される傾向があるように思う。
(オバケって悪魔とは微妙に違いますよね。。。)

そのような事情もあるのだろうか、日本で開催される西洋画の展覧会では、
天使を引き立てるための脇役として描かれた作品を見かける程度で、
象徴主義の作品を除き、バリバリの悪魔が主役の作品を観る機会はほとんど無いように思う。

14世紀シエナ派《聖ミカエルと龍》(国立西洋美術館蔵) ラファエロ・サンティ《大天使ミカエルと悪魔》(ルーヴル美術館蔵)
 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》(ウィーン美術史美術館蔵)
【左】 14世紀シエナ派《聖ミカエルと龍》(国立西洋美術館蔵)
作品解説(http://collection.nmwa.go.jp/P.1968-0003.html
【中】 ラファエロ・サンティ《大天使ミカエルと悪魔》(ルーヴル美術館蔵)
【右】 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》(ウィーン美術史美術館蔵)
THE ハプスブルク展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2010-04-20


悪魔とはなんぞや?

「 もし、人間を誘惑した楽園の蛇が悪魔なのだとしたら、悪魔は人間の創造以前に存在したことになる。ではその悪魔の起源はどこにあるのだろうか。
 『明けの明星よ、お前は天から落ちた。お前は地に投げ落とされた。・・・・・・』(イザヤ書)。明けの明星(ルシフェル)とは金星のことであるが、このルシフェルが悪魔を意味するところとなる。旧約聖書のやや意味深長は言葉が新約聖書ヨハネ黙示録にある『巨大な龍、年を経た蛇、悪魔やサタンの名で呼ばれる者、この人類を惑わす者は地に投げ落とされた』と結びついたのである。このほか新約聖書には『自らの領分を守らずに、その住まいを捨ててしまった天使たち』(ユダの手紙)、あるいは『神は罪を犯した天使たちを容赦せず』(ペトロの手紙)などの言葉が散見される。
伝説によれば、堕天使、すなわち悪魔ルシフェルはもともとは天使の一人だった。それも天使のうちでも力ある、神にもっとも近いとみなされた天使だった。だがいつか彼はその力を誇るあまり、傲慢にも自らが神の座にも匹敵する存在であると過信し、天に戦いを挑んだ。ルシフェルと彼に従う反逆天使の一群と、大天使ミカエルに率いられる天の軍勢との間で壮絶な決戦が行われた。結果は先の黙示録の語るとおり、ルシフェルらは天から地へと投げ落とされたのである。そして彼らは地獄で悪魔となった。(P15)」


「『エノクは神とともに歩み、神が彼をとらえたので、いなくなった』(創世記)。この謎のような言葉に語られているエノクとは、アダムの系図に連なる義人で、旧約聖書偽典のひとつに彼の名を冠せられた『エノク書』がある。そこにルシフェルの傲慢による悪の起源とは異なる、別の悪の起源が物語られている。地上に人間が数を増してゆき、彼らに美しい娘たちが生まれた。それを見ていた天の子らはおのおの娘を選び、子をもうけようと語り合い、大挙として地上に下りて娘たちと交わった。やがて娘たちからは巨人が産まれた。この天の子と娘との混血種は悪霊と呼ばれた。天の子らは地上にあらゆる不法を教え広め、地は姦淫と血と暴虐に満ちあふれた。神は大洪水による世界の滅亡を告げた。つまり、悪の起源は天の子らの旺盛な肉欲にあたのである。(P19)」

悪の実態とは?

「傲慢と肉欲、理由は異なるがふたつの悪の原因はともに神の賜物を自ら拒んだ天使の自由意志に帰せられている。また楽園で起こった原罪の根拠も人間の自由意志に求められていた。悪は自由意志の誤った選択によって生じた。ではその悪の実態とは何か。キリスト教は唯一全能(そして最高の善)の神をいただく一元論の宗教であり、この神以外に悪しき神の存在を認める善悪二元論を排してきた。すなわち存在のすべての原因は唯一の神に集約されるが、そこでは悪の究極の原因を最高の善である神の中に求めることには矛盾する。そこで聖アウグスティヌスをはじめ古代キリスト教の教義は悪は実体を持たないものとして、悪は善の欠如であると考えた。いわば悪とは善の不足した段階ということになる。これが神がありながら現実の世界には悪がはびこっているという難題に対するひとつの回答であるが、現代の私たちにはどこまで納得がゆくだろう。(P20)」

ルシフェルは昔は美しかったが現在は醜いそうだ。
だが、悪魔が堕天使であるとすると、それは神が創ったものであり、
霊的な存在である以上肉体は持たず、
場面に応じ姿形を変えて登場するということになる。
また、神が創造したものである以上、
天使も悪魔も人間と同じくいつか滅びる(死ぬ)。

「 これまでの楽園の蛇にしても、イザヤ書のルシフェルにしても、悪魔は後の解釈-強引とも思える擬人化-から生じている。だがヨブ記においては悪魔(サタン)は一応の人格を持って登場する。(P21)」

ゴヤ、フランシスコ・デ《魔女の飛翔》
フランシスコ・ゴヤ《魔女の飛翔》(プラド美術館蔵)

「 中世の教会は7つの大罪を定めており、悪徳のおおよその基準となる、傲慢、貪欲、淫欲、憤怒、大食、嫉妬、怠惰の7つがそれで擬人化して表されることが多い(いずれもそれ自体では現代の刑法の対象にはならないが)。傲慢はルシフェルの堕天の原因だったように諸悪の根源とも言えるものだが、7つのうちから貪欲と淫欲がクローズアップされるようになった。貪欲は主に金銭欲のことで、守銭奴は地獄に堕ちても財布を放さない。さらに中世の教会は快楽に厳しい目を向け、特に淫欲は厳しく否定されたから文句なしの大罪であった。(P73)」

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ダフィット・テニールス(子)《聖アントニウスの誘惑》(国立西洋美術館蔵)
作品解説(http://collection.nmwa.go.jp/P.1991-0002.html

アンリ・ファンタン=ラトゥール《聖アントニウスの誘惑》(国立西洋美術館蔵)
アンリ・ファンタン=ラトゥール《聖アントニウスの誘惑》(国立西洋美術館蔵)
作品解説(http://collection.nmwa.go.jp/P.1959-0099.html
広角側で撮ったのでちょっとだけメタボッチになってます。。。(>_<)


ミシェル・コルネイユ(子)《天国の栄光》(ピエール・ミニャールの原作に基づく)(ルーヴル美術館蔵)
ミシェル・コルネイユ(子)《天国の栄光(ピエール・ミニャールの原作に基づく)》(ルーヴル美術館蔵)
ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2009-06-11
ベルニーニが賞賛した作品。
《最後の審判》のちょうど良い図版が手元に無かったので。
実は西美で撮り忘れた。。。(^_^;)
http://collection.nmwa.go.jp/P.1999-0003.html

そういえば、
天使と悪魔の作品を集めた展覧会って、
ありそうでないですよね。

悪魔の絵だけを並べたら文句をいわれそうだけど、
堕天使としての位置付けを上手く利用して天使と並べて展開させれば、
深みのある面白い展覧会が開催できそう♪

Bunkamuraがよくやるようなヘタに捏ねたタイトルより、
ベタでもそのまんま「天使と悪魔の絵画展」とかのほうがわかりやすくて人目を引くかも。

「天使」とか「悪魔」って、
知っているようでいて実はあまりよく知らない
という人の方が多いでしょうし。

西美あたりでやってくれないかな~ヾ( ̄ー ̄)ゞ

シスト・バダロッキオ《守護天使》(オラトリオ・デッレ・グラーツィエ蔵)
シスト・バダロッキオ《守護天使》(オラトリオ・デッレ・グラーツィエ蔵)
パルマ展(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2007-09-02
ラストはかっちょえぇ~お守り天使♪


次の記事は、ダン・ブラウン『天使と悪魔』(映画&原作本)の予定です。


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コメント 12

雅

いっちばん♪
昔岡山県に住んでたとき、大原美術館の受胎告知は見ましたねー。
なんであれだけの絵が日本に、しかも中央じゃなくて倉敷にあるの?とそっちの方に感心した記憶があります。
天使の定義、って全くシリマセンでした。勉強になります。
堕天使=悪魔っていうのは何かで読んだことありますね。
by (2010-08-03 23:59) 

kuwachan

こんばんは。
天使も悪魔も「学術」となると、なんだかとってもむちゅかしいです(^^ゞ
でも西洋絵画においては絶対に避けて通れないものでもありますね。
ただ、私はご多分にもれず天使も悪魔もよくわかんな~い部類です(笑)
天使にも階級があるって驚きです\(◎o◎)/!
by kuwachan (2010-08-04 00:05) 

poyoyon

大天使、相当すごい天使?って思ったのに
まだ上が結構いたのね(^^;
っていうか、天使に階級があったなんて知らなかった。。。
by poyoyon (2010-08-04 23:41) 

りゅう

○雅さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
大原美術館は日本における西洋美術の原点、
中央じゃないけど中心です。(^_^)
昨年のハプスブルク展に似た構図のものが出ていたのですが、
大原のものはまだ見たことがありません。。。(>_<)

○kuwachanさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
絵画の楽しみ方が広がるような気がしたので読んでみました。
捉え方はいろいろあるようですが、まぁ、だいたいこんな感じかな~って。
「天使の美術の物語」は図版がいっぱいでわかりやすかったです♪
描かれている場面、人物、背景の理解度が深まり、
西美の常設が今まで以上に興味深く楽しくなりました♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ

○poyoyonさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
大天使、とっても偉そうな感じがしたのですが、下から二番目ということで、ちょっとずっこけました。(^_^;)
天使も上の方にいくと怪物のような姿で描かれるそうですが、人間の前に現れるのは下の方の人間に近い姿だそうです。翼も有ったり無かったり。
大天使とその下の天使だけを『天使』とする考え方もあるようですが、広義で捉えた方が絵画を鑑賞する上では便利でしょう。そうしないと「狭義の天使」以外の天使が出てきた時に混乱してしまいますからね。ヾ( ̄ー ̄)ゞ

○にいなさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○kakasisannpoさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○りんこうさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○TaekoLovesParisさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○イリスさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○伽耶さん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○sakikopさん、はじめまして。nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-08-07 13:08) 

kumimin

海外ドラマの「スーパーナチュラル」が好きで見ていると、天使と悪魔の違いがわからなくなるっていうか、スパナチュに出てくる天使が怖すぎるので(^^;…とてもカトリックの教会に毎週通っていた家族に育ったとは思えないお言葉\(-.-メ)

「天使と悪魔展」なんてやってくれたら楽しいかも!!
by kumimin (2010-08-08 09:23) 

naonao

受胎告知はフラ・アンジェリコの絵が好きです。
絵に使われてるマリア様の青と天使のピンクの色合いが大好き。
プラド美術館では入り口近くにこの絵が飾ってあるのでこの絵に始まりこの絵に終わるって感じでいつもこの絵の色合いを目に焼き付けてきてます。
天使と悪魔展をBunkamuraでも西美でもやってくれたら確かに面白そう。Bunkamuraのアンケート用紙にでも皆で書いてくれば意外と実現したりして!?
by naonao (2010-08-08 17:04) 

りゅう

○kumiminさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
天使は怖いですよ~、なんたって悪魔も元天使だそうですし。(* ̄m ̄) ププッ
「天使と悪魔展」実現したら面白そうですよね、セラフィムやケルビムといった怪物のような姿で描かれる天使も是非見てみたいです♪(^_^)

○naonaoさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
フラ・アンジェリコの「受胎告知」素敵ですよね。
フラ・アンジェリコ、フラ・フィリッポ・リッピは看板娘のようなものですから、貸し出す機会も少なく、日本ではなかなか見ることができませんよね。
プラド美術館行きたい。。。
天使と悪魔展なかなか面白そうですよね♪
Bunkamuraでは「サロメ展」を開催して欲しいなぁなんて思っています。モローの作品を中心にオペラのパネル展示も組み合わせて。( ̄▽ ̄)V

○いっぷくさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○SORIさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-08-10 23:30) 

laysy

ムリーリョの絵が好きです〜可愛い天使ですね。
でも天使って意外とコワい…怪物や悪魔と闘うんですよね…
堕天使=悪魔ということは、天使も悪魔もどちらも力が同じ…
お互いに張り合ったら決着つかなくて、闘いっぱなしになるんでは?
いつまでも続くのでしょうか…
by laysy (2010-08-11 23:18) 

りゅう

○laysyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
天使の役割も様々で、闘うのが得意な天使もいればそうでない天使も。
見た目も人間に似たものから怪物のようなものまで。
天使も悪魔も人間も全て神が創ったものと考えると、
最後は神の軍の天使が勝つということでしょう。
なんたって、創造主たる神のご加護がありますからね!(^_-)
by りゅう (2010-08-12 01:48) 

りゅう

○mickyさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-08-12 11:09) 

りゅう

○pistacciさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-08-14 02:50) 

りゅう

○yukitanさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-08-31 22:40) 

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