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THE ハプスブルク展 [09展覧会感想]

乃木坂の国立新美術館で開催されていた「THE ハプスブルク」展を観に行きました。
ウィーン、ブダペスト~ニ都の至宝ここに集結。
日本とオーストラリア・ハンガリー二重帝国(当時)とが国交を結んで140年の節目にあたる2009年、ウィーン美術史美術館とブダペスト国立西洋美術館の所蔵品から、ハプスブルク家ゆかりの名品を核に選りすぐった絵画75点と華麗な工芸品など計120点を一堂に展示します。
芸術を護り愛し続けた王家と美の巨匠たち。
ハプスブルク家は、13世紀から20世紀初頭まで600年以上の長きにわたりヨーロッパに君臨した名門王家です。歴代の王は美術品を熱心に収集し、多くの優れた芸術家を庇護したことでも知られています。デューラー、ディツィアーノ、ベラスケス、ルーベンスら多くの名だたる巨匠たちがその宮廷画家として才能を開花させました。本展では王家ゆかりの画家をはじめ、クラナッハ、エル・グレコやゴヤなどをも含む約50人の画家の多彩な作品によって、16世紀から18世紀にかけての西洋美術の精華をたどります。(チラシより)」


THEハプスブルク展06 THEハプスブルク展07 THEハプスブルク展08

THEハプスブルク展09

~展示構成~
1.ハプスブルク家の肖像画 2.イタリア絵画 3.ドイツ絵画 
4.特別出品 5.工芸と武具 6.スペイン絵画 7.フランドル・オランダ絵画
 
アンドレアス・メラー《11歳の女帝マリア・テレジア》(ウィーン美術史美術館蔵)、有名なマリア・テレジアの肖像画。この作品はマリア・テレジアとシェーンブルン宮殿展(2006:京都文化博物館)でも来日している。観に行かなかったけど。端正な顔立ちで凛々しい。まだ11歳なのに。ドレスの光沢も素晴らしくとても見応えがある。それにしても・・・ウエスト細っ!!ヒイィィ!!(゜ロ゜ノ)ノ
マリア・テレジアの肖像画というとどっしりとした貫禄十分な作品が印象的だが、この若き日の肖像画にも既に威厳が漂っている。意志の強さが目に表れている。とても綺麗な瞳で吸い込まれそう。フランスに嫁ぎ首を刎ねられたマリー・アントワネットの母。末娘のマリー・アントワネットは美人に描かれた作品の印象が強く、母のマリア・テレジアは晩年のどっしりと構えた威圧感バリバリの作品の印象が強かったが、この肖像画を見ているとマリー・アントワネットが美人なのも納得。ソックリというわけではないかもしれないがどことなく似ているところはある。雰囲気はあると思う。
肖像画は何割増しかで美しく描いたり可愛く描くのが当時としては当たり前だったようだが、この作品にもそのような部分があるのだろうか。過去に観たマリー・アントワネットの肖像画から察するに、マリア・テレジアも手心を加える必要が無いくらい美人だったんじゃないのかな。マリーの作品に手心が加えられてるって事もいえなくも無いが。そう考えると、晩年のどっしりと構えた作品の方が肩に力が入っていて、女性がトップに立つことに対する抵抗が強い時代、女帝として、国の内外に対する圧力・威厳として、手心が加えられているように思えてきた。
ハイドン:交響曲全集

ハイドン:交響曲全集

  • アーティスト: ドラティ(アンタル),ハイドン,フィルハーモニア・フンガリカ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/06/07
  • メディア: CD

大本命はシシィ♪

マリア・テレジアの肖像画の斜め向かいには、フランツ・クサファー・ヴィンター・ハルター《オーストリア皇妃エリザベート》(国家家財管理局 宮廷家財庫 ウィーン家具博物館蔵)。シシィの愛称で親しまれている皇妃エリザベートの有名な肖像画。255cm×133cmと、とても大きな作品。彼女の身長は172cmだったそうなので、ほぼ等身大、いや、それ以上かな。この作品が描かれた当時は28歳。体形を維持するため、お肉は煮出してから専用のしぼり機を用いてしぼり汁だけ。3人の子供を出産した後も体重は50kg以下、ウエスト48cmを保ち続けたそうだ。圧倒的な存在感と美しさ。うっとり見とれてしまう。この時代になると多数の写真が残されているが、写真と見比べても手心なし、本当に美しい。口元には笑みを浮かべているものの目が全然笑っていない。。。ふわりとした柔らかで軽やかなスカートはとても見応えがあるのだが、影が覆いかぶさっているようにみえる。スポットライトで上半身を際立たせたようにも見える。画家の横あたり、手前に誰かがいて影がかぶってしまったのだろうか。また、そのように写された写真をもとに描いたのだろうか。そうだとしても、これだけの描写力があるならそこは修正可能だったはず。遠景の空の雲行きもなんだか怪しい。この後彼女に訪れるであろう苦難の人生を予言するかのごとく、意図的に描かれたと考えざるを得ない。(^_^;)
この展示室は壁紙が青色でドレスの白色が引き立ち、とても綺麗だった。この展示室の一番人気。マリア・テレジアの何倍もの人・人・人。(2回り目の遅い時間になるとさすがに人は少なかったけど。)帝劇がどうとか、劇の話をされている方たちが多かった。今展の宣伝には宝塚の柚希礼音さんも一役買っている。あ、なるほどね~って感じ。ヾ( ̄ー ̄)ゞ
この作品がチラシの表を飾れなかったのはお嫁さんだからだろうか。お嫁さんらしいことはほとんどしていないけど。嫁姑戦争の成れの果てともいえるが。。。

ロレンツォ・ロット《聖母子と聖カタリナ、聖トマス》(ウィーン美術史美術館蔵)もチラシに掲載されている作品。水色が綺麗!!発色の良さ、色合いに一目ぼれ♪(^_^)また、聖母も聖カタリナもとても美しい。天使も見応えがある。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《イル・ブラーヴォ》(ウィーン美術史美術館蔵)、男が2人。画面手前、右側の男が、画面中央の男の肩に右手をかけ、男は振り返る。この振り返る男がワイルド系(というか悪そう・・・)でなかなか格好いい。でも、右側の男は左手を後ろ手にして背中に刃物を隠し持っている。この男は後姿で描かれているので顔は見えない。振り返ったところをグサッと斬り付けるのか突き刺すのか。画面は全体的に暗めで、緊張感が漲る。なかなかスリリングな場面。へぇ~、ティツィアーノってこういう感じの絵も描くんだ~ってのが正直な感想。
アルブレヒト・デューラー《若いヴェネツィア女性の肖像》(ウィーン美術史美術館蔵)はチラシにある作品。綺麗な女性の肖像画。7月に西美の版画展でデューラーの版画作品を鑑賞した。精緻な描写は油彩も版画も一緒。細部まで見応えがある。このタイミングで油彩画を鑑賞できるとは思ってもみなかった。O(≧∇≦)O イエイ!!

首が跳ぶよん♪ (*_*) アチャ!

ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)《ホロフェルネスの首を持つユディット》(ウィーン美術史美術館蔵)は生首を両手で持つ作品。とても綺麗な女性。真珠のネックレスの光沢、肌の質感が素晴らしい。なんか、生々しい。。。うっ、綺麗な女性はキケンだっ!(>_<)
ヨーハン・リス《ホロフェルネスの首を持つユディット》(ウィーン美術史美術館蔵)、こちらも首切りの場面。でもこちらの生首はユディットの左手にわずかに確認できる程度で、メインは首が切り取られた胴体。切り口からは鮮血が噴出し滴る。まさに切りたてホヤホヤ♪(*_*) アチャ!こちらのユディットはかなりいかつい表情をしている。男勝りの戦士のように。「やってやったぜっ!ざまみろ、このヤロー!!」って感じ。
ルーカス・クラナッハ(父)《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》(ブダペスト国立西洋美術館蔵)はドイツの有名な画家クラナッハによるサロメという有名なを主題を描いた作品。お皿の上に生首。まだ温度が感じられ、切りたてホヤホヤ♪って感じ。両手で大事そうにお皿を持っているが、どこへ運ぶのだろうか。クラナッハの描く女性は、無表情というわけではないのだがわずかに口元あたりに笑みが確認できる程度の感情がほとんど表に出ないものが多い。陶器のような透明感と能面のような不思議な感覚をあわせ持ったもの、いわゆるクールビューティーってやつ。しかーし、今回の作品はちょっと違う。なんたる満足げな表情!!Σ(ヾ ̄▽ ̄)ヾ!!生首をもらって大満足なご様子。やっぱり綺麗な女性はキケンだっ!(>_<)
生首の半開きになった口、(死んでるから当然といえば当然なのだが)虚ろな目、サロメの表情との対比が素晴らしい。背景に描かれた風景は結構殺風景、ドイツのひんやりとした空気が感じられ、この場面の冷酷さを強調しているように感じた。ついサロメとヨハネの表情に視線を奪われてしまうが、サロメの肌の質感や衣装の精緻さもとても見応えがある。

工芸品の展示では、シャーベット用センターピース(ウィーン美術史美術館蔵)が超豪華でとても素晴らしかった。こんなの日常的に使ってたのか・・・さすが王室。。。(ーーA;; アセアセ
エル・グレコ(本名ドミニコス・テオトコプロス)《受胎告知》(ブダペスト国立西洋美術館蔵)は楽しみにしていた作品のひとつ。ほぼ同時期に描かれた大原美術館の《受胎告知》とかなりよく似ているが、稲光の描写等、大原美術館のものの方が数段格好いい。といっても大原美術館のものは画集でしか見たことがないけど。日本には凄い作品があるんだなぁとあらためて感じた。

2人とも可愛いんだけどねぇ。。。(T_T)

ディエゴ・ベラスケス《白衣の王女マルガリータ・テレサ》(ウィーン美術史美術館蔵)は今回の目玉の一つ、白マルガリータちゃん。可愛いのだけど、なかなか大人びた感じで、綺麗系に写実的に描かれた少女。でも、表情は固い。まぁ、長時間ポーズとらされれば・・・(>_<)写実的に描かれた少女とは対照的に、大胆で早い筆さばきで描かれたドレスがこの作品の一番の鑑賞ポイントだと思う。近くで見ると結構かすれていたりしていて、ボヤボヤボケボケ。でも、離れた位置から見ると、立体的に浮き上がる。素晴らしい!!以前テレビ番組でベラスケスは柄の長い筆で描いているというような話を聞いた記憶がある。離れた所から鑑賞することを意識して描くために。印象派の作品のような筆さばき。特にハイライトの入れ方が素晴らしい。この描き分けはとても見応えがある。4月にルーヴル美術館展(上野)で工房作品のマルガリータちゃんを鑑賞したが、やはりこちらの方が格段に見応えがある。そういえば、08年にこの美術館で開催された「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密」展にもマルガリータちゃんの肖像画(赤マルガリータちゃん)が展示されていた。観に行かなかったけど。このウィーン美術史美術館にはもうひとつ、青マルガリータちゃんもいらっしゃる。これらは、マルガリータちゃんの婚約者がウィーンハプスブルク家にいたために、いわゆる成長記録として送られたものだそうだ。ちなみに、白とか赤とか青というのは、私が勝手につけたものです。(^_^;)そういえば、今まであまり意識していなかったけど、マルガリータちゃんの方がマリア・テレジアよりも古い時代ということになる。血縁関係、家計図は、かなりゴチャゴチャだから何がなんだかよくわからないけど。特にこのスペイン・ハプスブルク家の場合には。。。(>_<)
左隣には、ディエゴ・ベラスケス《皇太子フェリペ・プロスペロ》(ウィーン美術史美術館蔵)。マルガリータちゃんの弟君。魔除けの鈴をぶら下げています。穏やかな表情をしていてとても可愛いけれど、全体的に重々しい。この作品も顔とドレスでは筆さばきが異なる。生まれつき身体が弱く、この作品が描かれた2年後には亡くなってしまう。この作品は手心を加えて健康的に描かれている方なのかもしれない。これでも一応は。
「 プロスペロ王子が幼児と思えない深い眼差しと静かな佇まいなのは、画家自身の健康状態や心の反映もあったのかもしれない。本作はベラスケス最後の画業(最高の肖像画と評する美術史家もいる)と言われ、翌年には過労で死ぬ定めだった。王子もまたそのさらに翌年、わずか四歳で短い生を終える。画面に死への親和性が濃厚なのも、ゆえなしとしないのだ。(ハプスブルク家『美の遺産』を旅する P25より)」
RAVEL

RAVEL

  • アーティスト: ラヴェル,山田武彦,浦壁信二,川久保賜紀,遠藤真理,三浦友理枝
  • 出版社/メーカー: エイベックス・クラシックス
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: CD
「亡き(逝ける)王女のためのパヴァーヌ」
ルーヴルのマルガリータちゃんからインスピレーションを得たらしい。(@_@)

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》(ウィーン美術史美術館蔵)はとても格好いい作品。大天使ミカエルが天から舞い降りてきて悪魔を踏んづけたようにも見える。綺麗な顔もとても見応えあるのだが、構図が特に素晴らしい。迫力があり躍動感溢れる。
その右隣には、バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《聖家族と幼い洗礼者聖ヨハネ》(ブダペスト国立西洋美術館蔵)。全体的に暗めの色合いだが、とてものどかで穏やか。聖母と幼い子供たち(キリスト、ヨハネ)には左上から光がさしている。工房作品も含め、ムリーリョは3点。いずれも見応えのある素晴らしいものだった。

ヤン・ブリューゲル(父)《森の風景》(ウィーン美術史美術館蔵)はほのぼのとした温かみある風景画。葉の緑色が鮮やかでとても繊細。木や土の茶色や黄土色の色合いがとても温かく、遠景のぼやけた感じも素敵だった。
対照的にヤーコブ・イサークスゾーン・ファン・ライスダール《アムステルダムの運河の眺め》(ウィーン美術史美術館蔵)はとてもひんやりとした風景画。晴れが少ないオランダ、どんよりとした空模様を見事に描いている。雲のモクモク感はその色合いとともにとても素晴らしく見応えがある。やっぱり、ライスダール(ロイスダール)の風景画は素晴らしい。
最後の作品は、ピーテル・デ・ホーホ《女と子供と使用人》(ウィーン美術史美術館蔵)。とても穏やかな作品。08年のフェルメール展を思い出す。オランダの作品って、風景画はライスダールのように寒々とした作品ばかりだが、室内画は暖色系で温かみのある作品が多いように感じる。市民の日常を描いたものが多いからかもしれないが。(^_^)

有名な素晴らしい作品がいっぱいの豪華な展覧会だった。ウィーン美術史美術館の作品は様々な形で度々来日しているが、今までブダペスト国立西洋美術館の作品はあまり来日していないような気がする。とても貴重な機会だった。
最初のハプスブルク家の肖像画の展示室とスペイン絵画の展示室がとくにお気に入り、じっくりと時間をかけて鑑賞。肖像画は誰が誰だかよくわからないので予習・復習がないと結構厳しいが、今回は、そういった細かいことをスルーしても十分楽しめる内容。マリア・テレジア、シシィ、マルガリータちゃんの3人わかればOKさっ♪(≧▽≦)b
この展覧会の前に上野で皇室の名宝展を鑑賞した。日本の皇室のお宝展覧会(1期は近現代の作品ばかりだったが)。そして、こちらはヨーロッパの一大王室のお宝展覧会。この展覧会には明治天皇がフランツ・ヨーゼフ1世(シシィの旦那)に友好の印として贈ったとされる画帖や蒔絵棚も展示されていた。これを狙ったわけではないが、700年にも及ぶヨーロッパの王家コレクションと今も続く日本の皇室コレクションとをこの流れで鑑賞できたことは、とても贅沢であるとともに歴史の重みを感じる大変意義深い機会だったと思う。

ハプスブルグ展図録

ハプスブルグ展図録

  • 出版社/メーカー: 読売新聞東京本社
  • メディア: おもちゃ&ホビー

別冊家庭画報 家庭画報特別編集 ~「THEハプスブルク展」 公式MOOK~ハプスブルク家「美の遺産」を旅する

別冊家庭画報 家庭画報特別編集 ~「THEハプスブルク展」 公式MOOK~ハプスブルク家「美の遺産」を旅する

  • 作者: 写真=南川三治郎
  • 出版社/メーカー: 世界文化社
  • 発売日: 2009/09/01
  • メディア: ムック

THEハプスブルク王家―華麗なる王朝の700年史 (別冊歴史読本 46)

THEハプスブルク王家―華麗なる王朝の700年史 (別冊歴史読本 46)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 単行本

この日は、中野京子さんの講演会が開催された。
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

  • 作者: 中野 京子
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/08/12
  • メディア: 新書

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

探究この世界 2010年2-3月 (NHK知る楽/月)

  • 作者: 中野 京子
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/01/25
  • メディア: ムック


THEハプスブルク展01



国立新美術館(http://www.nact.jp/

公式サイト(http://www.habsburgs.jp/

おでかけ記録(http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2009-10-28

マリア・テレジア バージョン
THEハプスブルク展02 THEハプスブルク展03

マルガリータちゃん バージョン
THEハプスブルク展04 THEハプスブルク展05

テーマ曲。
dream(初回生産限定盤)(DVD付)

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  • アーティスト: 宮本笑里
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2009/10/21
  • メディア: CD


小澤さんの本格復帰は9月だそうです。
8月のサイトウ・キネンのオペラ『サロメ』は降板(※リハには立ち会うそうです)し、
9月のコンサートは指揮するそうです。
サイトウ・キネン・フェスティバル松本(http://www.saito-kinen.com/



「幻想」&「巨人」 小澤征爾・サイトウ・キネン・オーケストラ~ [Blu-ray]

「幻想」&「巨人」 小澤征爾・サイトウ・キネン・オーケストラ~ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
  • メディア: Blu-ray

スイスの田舎貴族に始まり、一大帝国を築いたハプスブルク家。
栄華を極めたものの、そこには血みどろの戦争あり、政略結婚あり、
順風満帆に帝国を築き上げたわけではない。
その広大な領土ゆえに常に崩壊の危険をはらんでいた。
そして、第一次世界大戦でブツッッと終わる。
700年続いた王家はひっそりと幕を閉じるのではなく、突然のあっけない幕切れといった感じ。。。
まぁ、晩年は形骸化していたようだが。

なんか、マーラーの『巨人』みたい。
穏やかでのどかな始まりから華やかに展開していく。
アンサンブルそこで乱れないでくれよ、
そこで乱れると一気に崩れちゃうから、、、みたいな部分もあるし。
ラストのドンってところは、ブツッと終わるハプスブルク家みたい。
第4楽章って、シシィの人生にもかぶるなぁ。。。
そう捉えるとラストはブスッっと。。。 ヒイィィ!!(゜ロ゜ノ)ノ
そういえば、『巨人』の初演はブダペスト、シシィはまだ生きてましたね。。。
でも、初演された1889年は息子のルドルフ皇太子が亡くなった年でもある。。。(>_<)
(皇太子が亡くなったのは1月、『巨人』の初演は11月)

マーラー・ファンの方、ハプスブルク・ファンの方、ごめんなさい。
私の勝手な妄想、思いつきですので、
ファンの方、専門家の方は目くじら立てずにスルーしてください。(* ̄m ̄) プッ


今回は感想を書いた作品のほとんどがチラシに掲載されているので、画像は省略しました。
気が向いたら画像を追加するかもです。
チラシはクリックすると別ウィンドウで拡大表示しますのでヨロシクでーす。ヾ( ̄ー ̄)ゞ
手抜き言うな・・・(/ー\*) イヤン♪

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コメント 11

いっぷく

ベラスケスの描き方はホントにすごいですよね、
近くに寄って観賞したり離れて観賞したりして描き方の秘密を
探ってしまいます。
さすが選ばれたお宝、それぞれ見ごたえありますね。
by いっぷく (2010-04-20 06:31) 

ぽんこ

RAVELの山田武彦さんに反応してしまった(^_^;)
ライブでのパフォーマンスが素晴らしいのですー。
by ぽんこ (2010-04-20 11:31) 

kuwachan

こんにちは。
ハプスブルク展も見応えありました。
シシィの絵はドレスの質感といい、雰囲気といい、素敵でしたね。
うっとりと眺めてしまいました。
シシィと言えば、ウィーンのシシィ美術館(だったと思います)に
彼女が使用していたトレーニング機器が展示されていました。
スタイルを維持するためにせっせとトレーニングに励んでいたようです。

by kuwachan (2010-04-20 12:41) 

laysy

エリザベートはホントに綺麗〜
ロミー・シュナイダーの映画?
これ観てないです〜レンタルで探してみよう!
by laysy (2010-04-20 13:25) 

micky

りゅうさん、こんばんは。
音楽を聴きながら、絵のことを考えるって、素敵ですね。
とっても高尚な脳活動で、そういうの、とっても憧れます。
プリンセス・シシィは、もともと美人でスタイルもいいのに、それを
キープするために、努力してた、えらいなぁ。
by micky (2010-04-20 23:16) 

pistacci

待ってました。パチパチパチ。
なるほど、シシィの目が笑っていない。。。ドレスに目を奪われていて気付かぬ私でした。反省。
プロスペロ王子の絵は幼児なのに、可愛いのに、なぜか温かみが感じられない気がしたのは、描いていたベラスケス自身にも理由があったというわけなのですね。ふぅむ。勉強になります。
by pistacci (2010-04-20 23:50) 

poyoyon

生首はちょっと・・・ 怖いです。
エリザベートは本当に素敵ですね~ うっとりします。
by poyoyon (2010-04-21 00:47) 

雅

140年前っていうと明治2年ですよね。明治維新の翌年にもうそんなことやってたんですね。知りませんでした。
大原美術館の受胎告知は、何度か見たことありますよん。
岡山県に暮らしてこともあるもんですから(この辺は転勤族の強みですねー)
by (2010-04-21 20:54) 

りゅう

○いっぷくさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
ベラスケス、2点ともとても素晴らしく、感動しました!
近寄ったり離れたりして存分に楽しんできましたよ♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
豪華なラインナップの中でも、特別な存在でした。
時代の最先端を突っ走っていたのでしょうね♪(^_^)

○ぽんこさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
5月5日に埼玉県立近代美術館で開催される波多野睦美さんのコンサートに山田武彦さんが出演されます。
吹き抜けのところが会場ですので、展覧会のチケットが無くても1階や3階から聴くことが出来ます。
先日私が聴いてきたように♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
http://ryuu.blog.so-net.ne.jp/2010-03-26
北浦和へ、レッツ・ゴー!!

○kuwachanさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
シシィのドレスの質感は本当に素晴らしかったですね!
さすが今展の1番人気!!
うっとり見とれてしまいました。(^_^)

○laysyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
彼女の星型の髪飾りはレプリカが現在も販売されているそうです。
公式ガイドでもロミー・シュナイダー出演のものが紹介されていました。
エリザベート人気は不滅ですね!(^_^)

○mickyさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
シシィ、本当に美しかったです!!
ほぼ等身大ではないでしょうか。
彼女がこんなに背が高いと思いませんでしたので、ビックリ!!
背が高いとドレスも映えますね♪キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー
彼女は何かから逃げるように異常なまでに美を追求し続けたようです。
髪の毛のお手入れに4時間とか。。。
ちなみに、彼女、歯並びは悪かったそうです。。。(^_^;)

○pistacciさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
たいへん長らくお待たせいたしました。。。(^_^;)
ドレスの美しさだけでお腹いっぱいになりますよね。
細かいことは気にせず良いとこ取りも楽しみ方の一つでしょう♪(≧▽≦)b
その方が余韻が素晴らしいですしね!ヾ( ̄ー ̄)ゞ
プロスペロ王子、可愛いんですけどね。。。llllll(-_-;)llllll ずーん

○poyoyonさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
生首画像を3点並べようかとも思いましたが、止めました!
それぞれタイプが異なるものでしたが、やっぱりエグイ・・・(>_<)
エリザベートの美しい肖像画のほうが心地良いですしね♪
京都展が終わるまでにアップしたかったのですが、
間に合いませんでした・・・(-_-;)

○雅さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
岡山で鑑賞されたのですかー!
うらやましいです!!
大原美術館は建物や展示作品はもちろんですが、
町並みもとても素晴らしいそうですね♪
写真が撮りたくなる素敵な景観とお聞きしています。ヾ( ̄ー ̄)ゞ

○shinさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○タケルさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○TaekoLovesParisさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○miyokoさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿

○hide-mさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-04-24 07:06) 

TaekoLovesParis

りゅうさん、コメントが遅くなりました。
この展覧会は、すばらしかったですね。見ごたえがありました。
壁紙がこんなにきれいな色だったのは、初めてだったような。。

マリアテレジアの上品さ、気高さ、すでに備わっている威厳。表情的には、
余裕ある微笑みでエリザベートより、ずっといいですね。
↑のコメントに歯並びが悪かったと書いてあったので、だから、笑ってない
のかしら、と思いました。
エリザベートのドレスの美しさには、見入ってしまいました。長身だから
映えるんでしょうね。顔はりゅうさんのご指摘通り、表情が寂しいですね。
帝劇のミュージカル「エリザベート」を思い出します。

マルガリータちゃんの絵がそんなに何枚もあるとは、知りませんでした。
りゅうさん、ちゃんと調査済みですね。
サロメも人気の主題なので、絵がいくつもありますね。
by TaekoLovesParis (2010-04-25 01:10) 

りゅう

○Taekoさん、コメントありがとうございます(^o^)丿
上品さ、気高さは、完全にマリア・テレジアでしたね。
でも、ドレスの質感&会場での人気はエリザベートに軍配。
どちらも美人でとても見応えありました♪ヾ( ̄ー ̄)ゞ
マルガリータちゃんの絵は、いわば成長記録のようなものでしょう。
美術史美術館に3点、その他プラドにもあります。
プロスペロ王子程ではないにしても、彼女も短命でしたね・・・(>_<)

○tacit_tacetさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2010-04-26 21:04) 

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