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西洋絵画の巨匠 モリゾ [アート]

先日、書店に行くと平積みになっているのを発見

迷わず手にしました。

計8回開催されたの印象派展のうち、出産翌年の第4回を除く7回に参加し中心的な役割を果たし、最も印象派らしい画家とも形容される、印象派を代表する画家、ベルト・モリゾ。

西洋絵画の巨匠 モリゾ

西洋絵画の巨匠 モリゾ

  • 作者: 坂上 桂子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/07/14
  • メディア: 単行本

出版社/著者からの内容紹介
女性印象派画家モリゾの、初の本格画集
「最も正統的な印象派」として評価の高い女性画家のパイオニア、モリゾの、初の本格的画集。日常に向ける暖かいまなざし、繊細で明るい色彩、大胆なタッチが醸し出す魅力に、熱烈な愛好家が日本でも急増中。

この本は発売前からとても気になっていました。

ベルト・モリゾ《桜の木》そこで、中をチェックすると、

v(≧∇≦)v イェェ~イ♪

お気に入りの《桜の木》が丁寧な解説とともにばっちり♪
しかも、鮮やかな色合いでとても綺麗

ヽ(*⌒∇⌒*)ノ::・'°☆。.::・'°★。.::・'°☆。ワーイ!

2004年のマルモッタン美術館展(東京都美術館)の記憶が鮮明に蘇ります。
ちなみに、携帯電話の待ち受け画像はコレなんです。04年の展覧会以降、ずぅ~~~っと。以前は部屋にも額絵を飾っていました。現在はフェルメールの《画家のアトリエ(絵画芸術)》ですが。(=^_^=) ヘヘヘ
ベルト・モリゾ《桜の木》(1891)
3パターンあるうちの3作目。長く引き伸ばしたタッチや光の表現は、交流の深かったルノワールの作品にもみられるものだそうです。当初のモデルは娘のジュリー。後にプロのモデルに変更され(ルノワールのモデルをしばしばつとめていた、ジャンヌ・フルマノワールという人だそうです)、構図等にも手が加えられた、完成形。このモデルさん、好きです♪ヾ( ̄ー ̄)ゞもちろん描き方や構図も。そして、洋服の引き伸ばされた長いタッチは特に!!
ベルト・モリゾ《横たわる羊飼い》《横たわる羊飼い》(1891)
《桜の木》
とともに1891年メズィーで制作されたもの。3点のうちのひとつ。
《桜の木》と同様に、のどかな田園生活の様相が、流れるタッチ、微妙な光のニュアンスのなかに捉えられているとのこと。(こちらのモデルはしばしばモリゾのモデルをつとめていたガブリエル・デュフールという人だそうです。)この作品も展覧会の時に会場で釘付けとなり、心を奪われた(魂を抜かれた!?)もの♪画集では見開きで大きく掲載されています(^o^)丿
身近な私的生活のなかでの情景、とりわけ娘のジュリーを描くことの多かったモリゾですが、この2点はいずれもプロのモデルを用いています。あえて私的な要素を排除することで、プロの画家としての決意がより一層強く窺われるとのこと。


モネは風景に着目し、光や風を自然のそのもののなかに求め、ルノワールは人物に着目し、人物に自然光を求めていたように思います。モネやルノワール、ドガとの親交が深かったモリゾは、日常の身近な情景を題材として、自然と人物の調和を描いたように思います。ある意味、モネやルノワールの中間に位置しているようにも感じられます。 

『・・・モネ、ルノワール、ピサロ等と同様に、光、色彩、瞬間性、印象を大切に日常生活を題材に描いていることがわかる。だがとりわけ明るく透明感のある清澄な色彩、細かく即興的なタッチは、大胆にして繊細であり、モリゾ独特のものである。』(マルモッタン美術館展図録より抜粋) 

透明感のある色彩、大胆かつ繊細、とても早いタッチにもかかわらず大雑把ではない。特に白色の使い方が大好きです。そして塗り残しも♪

結婚後も画家として活動し続けるということ、しかも、結婚後もベルト・モリゾの名で出展し続けるということは、当時の社会状況を考えるととても凄いことだと思います!!

ベルト・モリゾ《ワイト島のウジェーヌ・マネ》ベルト・モリゾ《飾り鉢で遊ぶ子どもたち》

ベルト・モリゾ《ブージヴァルの干し草》ブージヴァルの庭

上段【左】《ワイト島のウジェーヌ・マネ》・・・①
   【右】《飾り鉢で遊ぶ子どもたち》・・・②
下段【左】《ブージヴァルの干し草》・・・③
   【右】《ブージヴァルの庭》・・・④

マルモッタン美術館展で鑑賞した作品が目白押し!!

 とてもうれしい画集です♪

結婚して半年目に描かれたもの。画面両側を挟むように縁取る白いカーテンの透明感が、中央の引き締まったグリーンの濃い不透明な色彩と対照され、画面に明るい軽快さをもたらしているとのこと。透明感のあるレースのカーテンはウエディング・ドレスのベールをも連想させるそうです。

左側の少女はジュリー。マネから贈られた中国製の飾り鉢の中にいるのは金魚のようです。夏らしいかな~と思って♪(^o^)丿後ろの衝立も必見!!

干し草や積藁というとミレーやモネの作品が有名ですが、モリゾが描くとこうなります。1883年に描かれたこの作品は、抽象的な絵肌と明るい微妙な色合いが特徴だそうで、モネがジヴェルニーで積みわらの連作を描きはじめたのはこの翌年とのこと。
 ※昨年鑑賞したモネの積みわらについての記事
  http://blog.so-net.ne.jp/ryuu/2005-12-30

第8回印象派展に出展されたもの。バラの花や葉の再現的な美しさよりも自在に行き交ういきいきとしたタッチが特徴で、全体に丸く渦を描くようなタッチが曲線的な流れを中心とする柔らかい雰囲気をもたらしているとのこと。

 

こちらはオルセー美術館所蔵の作品です。

 ベルト・モリゾ《ゆりかご》ピエール=オーギュスト・ルノワール《ジュリー・マネ》エドゥアール・マネ《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》

【左】ベルト・モリゾ《ゆりかご》・・・①
【中】ピエール=オーギュスト・ルノワール《ジュリー・マネ》・・・②
【右】エドゥアール・マネ《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》・・・③

表紙はオルセー美術館所蔵の《ゆりかご》です。この女性はモリゾの姉、エドマ。第1回印象派展に出展されたもの。

猫を抱いている少女はモリゾの娘、ジュリー・マネ。こちらはルノワールの作品です。ジュリーは印象派の画家について、とても興味深い日記を残しています。
 ※『印象派の人々-ジュリー・マネの日記』についての記事
  http://blog.so-net.ne.jp/ryuu/2005-10-29

そして、マネの描いたモリゾ。《バルコニー》等、マネのモデルをしていたのは有名ですが、現在知られているところでは、油彩画11点、水彩画1点、版画3点だそうです。意外と少ないですね。マネと出会う(1868)前に、既にサロンに入選(1864)していたそうです。(1864年、初めてサロンに出品し2点が入選したそうで、これは極めて異例のことだそうです。)

これらオルセー美術館所蔵の作品が、もうすぐ来日します!!

ヽ(*⌒∇⌒*)ノ::・'°☆。.::・'°★。.::・'°☆。ワーイ!

 「オルセー美術館展」3部作の集大成だそうです v(≧∇≦)v イェェ~イ♪

 まずは、神戸。そして、東京。

今から待ち遠しいっす♪

 

9月から六本木で開催されるクリーブランド美術館展でもモリゾの作品を鑑賞できるようです。画集に掲載されている《読書(パラソル)》が展示されるのかな~???o(*^^*)oワクワク

 

こちらは昨年鑑賞したもの。

ベルト・モリゾ《庭で裁縫をする若い女性》ベルト・モリゾ《二人の少女》

【左】《庭で裁縫をする若い女性》(スコットランド国立美術館蔵)・・・①
【右】《二人の少女》(フィリップス・コレクション蔵)・・・②

昨年の秋、スコットランド国立美術館展で鑑賞したもの。真ん中の木で、完全に二分されています。我関せずという感じに。それなのに、とてもあたたかくやさしい感じがします。
 ※スコットランド国立美術館展の鑑賞記録
  http://blog.so-net.ne.jp/ryuu/2005-11-27

昨年の夏、フィリップス・コレクション展で鑑賞したもの。残念ながら、この作品は今回の画集には掲載されていません・・・結構好きなんですけどね!
 ※フィリップス・コレクション展の鑑賞記録
  http://blog.so-net.ne.jp/ryuu/2005-09-03

で、

画集には、《窓辺の若い女性》(ファーブル美術館蔵)が!!Σ(ノ°▽°)ノハウッ!
この作品、ファーブル美術館所蔵だったのか・・・
どうして、昨年のファーブル美術館展で持ってこなかった

 

いや~。すごい画集です。

水彩や水彩のように描かれた油彩が少ないのがチョット残念ですが・・・
(モリゾの水彩大好きなんです♪)

それでも欲しい・・・ 

でも、高いです。えっ、この内容ならお買い得???

 

 

ちなみに、

書店の売り場で隣に平積みになっていたのは・・・

 

西洋絵画の巨匠 (5) フェルメール

西洋絵画の巨匠 (5) フェルメール

  • 作者: 尾崎 彰宏
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 大型本

出版社/著者からの内容紹介
現実をモデルにしながら、いかにしてその呪縛を振りほどき、現実よりも現実らしい虚構をつくりだすかに腐心した17世紀オランダの画家、フェルメール。全「真作」37点から、その静謐な世界に隠されたドラマチックな謎に迫る。

 

こっちも非常に欲しい・・・

 

★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜

 「クリーブランド美術館展 女性美の肖像

森アーツセンターギャラリー

2006年9月9日~11月26日

http://roppongihills.com/jp/events/macg_clevelandart.html

★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜

「オルセー美術館展 19世紀 芸術家たちの楽園」

【神戸展】神戸市立博物館
      2006年9月29日~2007年1月8日

【東京展】東京都美術館 
      2007年1月27日~4月8日

http://www.orsay3.com/

★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:。.:*:・'゜


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コメント 14

きりきりととと

モリゾ、ぼくも買いました。
印象派の中では一番好きな画家で、光の描き方が一番好きです。
by きりきりととと (2006-08-31 10:30) 

りゅう

>TaekoLovesParisさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2006-09-01 20:00) 

りゅう

>hyperbomberさん、はじめまして。
nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
モリゾの光の描き方いいですよね!
特に白色の使い方が大好きです!!(≧∇≦)/ ハハハ
by りゅう (2006-09-01 20:03) 

こんばんは!!ごぶさたでっす!
またボチボチおじゃまさせていただきます(^^)
わたしもモリゾ、だいすきです~~~vvv
ルノワールとかモネには出せない雰囲気の柔らかさがたまらないですよね。
オルセー美術館展・・・本気で待ち遠しいです。
by (2006-09-01 20:53) 

くみみん

こんにちは。
モリゾさん、女性らしい視点と描写がいいですね。表紙の「揺りかご」の絵は娘がオルセーで買ってきた図録にも紹介されていました。(小さいけれど)
りゅうさん、2冊で6720円ですよ!!買っちゃいますか??買っちゃいますね!!
by くみみん (2006-09-02 12:25) 

ぽんこ

モリゾってしらなかった(>_<)
愛知万博のモリゾーかと…。ぺけぺけ。
とってもやさしいタッチと色合いではまってしまうかも…。
by ぽんこ (2006-09-02 17:08) 

りゅう

>秋空さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
秋空さんもモリゾ大好きですか~~O(≧∇≦)O イエイ!!
やわらかく優しい独特の画風いいですよね!!
オルセー美術館展待ち遠しいです♪

>kumiminさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
《ゆりかご》来ますね~v(≧∇≦)v イェェ~イ♪
このシリーズ、はっきり言って、「高い」です・・・
でも、印刷がとても綺麗なので・・・<(; ^ ー^) マイッタマイッタ
機会があれば、是非、チェックしてみてください♪(=^^=) ニョホホホ

>ぽんこさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
知名度ではモリゾーに完敗です!!ププッ ( ̄m ̄*)
04年のマルモッタン美術館展、本当はモネ《睡蓮》が目当てでしたが、
手にしたのは図録とモリゾ《桜の木》の額絵でした。
モネは額絵どころか、ポストカードすら・・・ウーム (; _ _ )/
とりあえず、店頭または図書館で内容をチェックしてみてください。
モリゾのディープな世界、はまりますよ~v(≧∇≦)v イェェ~イ♪
by りゅう (2006-09-02 21:56) 

絵の良さとかって相変わらず分からないままの空ですが、
なんか「横たわる羊飼い」がいいなぁ~って思いましたヾ( ̄ー ̄)ゞ
ちょっと本屋さんに行ってみようかな? ( ̄▽ ̄)V ブイ♪
by (2006-09-02 22:52) 

りゅう

>空さん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
「横たわる羊飼い」いいですよ~
コレ、63×114㎝と結構大きいんです!!会場でも光り輝いていました♪
機会があれば、是非、チェックしてみてください。(¬ー¬) フフフ
by りゅう (2006-09-03 20:04) 

akamaru

オルセー美術館展観たいです。
by akamaru (2006-09-04 11:46) 

りゅう

>あかまるさん、nice!&コメントありがとうございます(^o^)丿
オルセー美術館展観たいです!!
キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー
by りゅう (2006-09-04 20:56) 

りゅう

>ごまさん、nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2006-09-10 20:18) 

サンフランシスコ人

ワシントンDCにあるモリゾの作品です。

http://www.nga.gov/cgi-bin/psearch?Request=A&Person=22500
by サンフランシスコ人 (2007-12-20 09:20) 

りゅう

>サンフランシスコ人さん、コメントありがとうございます(^o^)丿
チェックしてきました。
ジュリーちゃんとパジーさんが可愛かったです。
エドマ母子も素敵な作品でした♪(^_^)/
by りゅう (2007-12-20 22:18) 

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