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印象派の人びと [アート]

秋といえば・・・ 

「食欲の秋」「読書の秋」「芸術の秋」

ということで、

柿を食べながら図書館で借りてきたアートの本を読みました

 

印象派の人びと―ジュリー・マネの日記

印象派の人びと―ジュリー・マネの日記

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1990/09
  • メディア: 単行本

エドワール・マネの姪で、女流画家ベルト・モリゾの娘ジュリー。ルノワール、ドガ、モネ、マラルメなどに囲まれて育った聡明で感性豊かな少女は、14歳で日記をつけ始める。この日記は、これら大芸術家の生活と素顔を、最も身近なところから曇りのない眼でとらえた、きわめて貴重な記録である。カラー23点、モノクロ84点収載。マネの姪がつづる大芸術家たちの素顔。
(Amazonのレビューより)

ルノワール《1894年のジュリーと母ベルト・モリゾ》表紙の画像が無い・・・残念(楽天にもありませんでした)

ということで、表紙に採用されている絵をアップします。

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《1894年のジュリーと母ベルト・モリゾ》

ジュリーは晴れ着をきてルノワールを見ているが、ベルト・モリゾは横をむき、疲れたように遠く視線をさまよわせている。夫の死を深く悼んだベルト・モリゾはまたたくうちに老い、一夜のうちに白髪になってしまった。


この本はタイトルの通り、ジュリーの日記です。
女の子の日記を読んじゃえ~・・・(/-\)いやーん
って、ブログで読んでました(=^_^=) ヘヘヘ

印象派の画家たちの交流や考え方、生活ぶりが記録されているたいへん興味深い一冊です。

ウジェーヌ・マネ《ベルト・モリゾとジュリーの習作》(上)父:ウジェーヌ・マネ《ベルト・モリゾとジュリーの習作》
エドゥアール・マネの弟、マネ《草上の昼食》にも登場
(下)母:ベルト・モリゾ《湖》あるいは《少女と鳥》
かの大フラゴナールに連なる家系で、印象派を代表する画家。コローに戸外制作を学ぶ。
ベルト・モリゾ《湖》あるいは《少女と鳥》16歳で孤児となったジュリーは、19世紀の偉大な象徴主義詩人マラルメとともに舟遊びをし、ルノワールとともにピクニックに行き、ドガとともにルーヴルを訪れる。そして、ドガの弟子、エルネスト・ルアールと結婚。当時の芸術家たちの交流とともにジュリーの内面や成長の様子を窺うことが出来る。

ルノワールは保護者のようにジュリーを温かく見守り、絵画技法の指導も行なう。
ドガも家族のように親身になってジュリーに接している。ドガというと、マネがドガの作品を気に入らず、ドガの作品を破いたことによるドガとの喧嘩、ベルト・モリゾの回顧展に際して衝立の位置を巡るドガとモネの喧嘩、ドガとルノワールの喧嘩・・・短気で怒りっぽく、気難しいというイメージがあったが、ジュリーと接している様子はとてもお茶目。親戚の子供にちょっかいを出して、かまってあげているような感じで、とても人懐っこい感じ。とても意外。ドガに対する見方が変わった!!

ルノワールは、散歩中などの何気ない会話のなかで、ジュリーに様々なことを教えている。
会話などからジュリーを我が子同様にとても温かく見守っている様子が窺える。そして、ルノワールの豊かな人間性を垣間見ることができる。

ジュリー・マネ《庭のジャニー・ゴビヤール》「一度も病気にかかったことがない人間は、健康を享受することができないだろう。もし雨がふらなければ、晴れの日を楽しむことができないようにね。人生のよろこびに、”驚き”は欠かせない。」

また、ルノワールは自転車でころんで腕を折ったそうだ。
「芸術でもそうだが、人生すべて、あれかこれかという比較の問題さ。左手が折れるより、こっちが折れてよかったのさ」
「わたしたちは、長いことドラクロワの《アルジェの女たち》をルノワールさんといっしょに眺めていた。『こんな作品を描けたら、枕を高くして眠れるな』とルノワールさん。」 


ポール・ゴビヤール《メニルの庭のジュリー・マネとジャニー・ゴビヤール》ドガも、ジュリーをたいへん可愛がり、様々なことを教えている。
「ルーヴルでドガさんに会う。・・・模写のことでポールにいろいろ忠告した。描きだしはとてもいいとのこと。でも、ドガさんがショックを受けたのは、キャンヴァスに白地の部分があったこと。そこは塗ったほうがいいとおっしゃる。・・・わたしの模写のまえでは、『このジュリーちゃんはなかなか腕をあげたね。甲冑はとても器用に出来ている。洒落てるよ。でもキャンヴァスに白地のところがあるね。これは血筋というやつかなこの『器用で洒落てる』ということばが嬉しかった・・・」
エルネスト・ルアール《外で描くジュリー・マネ》「ドガさんは、これこれの絵はしかじかの色が塗ってあるとかおなじひとつの絵にどれほどおなじ色が使われているかなどを説明してくださった」

(上)ジュリー・マネ《庭のジャニー・ゴビヤール》
(中)ポール・ゴビヤール《メニルの庭のジュリー・マネとジャニー・ゴビヤール》
(下)エルネスト・ルアール《外で描くジュリー・マネ》

モデルのジャニーはイトコ。ジュリーは両親の死後、従姉妹のポール、ジャニーとともに共同生活を送る。ジュリーとジャニーは同年だったが、ポールはふたりよりかなり年長だった。
後にジュリーはエルネスト・ルアール、ジャニーはポール・ヴァレリーと結婚することになるが、ジュリーとジャニーは一緒に(2組同時に)結婚式を挙げる。

ベルト・モリゾ《絵を描くポール・ゴビヤール》(上)ベルト・モリゾ
《絵を描くポール・ゴビヤール》~画家の肖像
ポールはモリゾが、娘とともに絵の手ほどきをした数少ないひとり。
(下)ベルト・モリゾ
《ブージヴァルの庭のウジェーヌ・マネと娘》
ジュリー2歳
(04マルモッタン美術館展)
ベルト・モリゾ《ブージヴァルの庭のウジェーヌ・マネと娘》プーシキン美術館展 シチューキン・モロゾフ・コレクション
東京都美術館10/22~12/18
モネ《白い睡蓮》、ルノワール《黒い服の娘たち》、ドガ《写真スタジオでポーズする踊り子》など
スコットランド国立美術館展
Bunkamuraザ・ミュージアム11/5~12/25
ベルト・モリゾ《庭にいる女と子供》、マネ《内戦》、モネ《積み藁、雪の効果》、ルノワール《子供に乳を飲ませる女性》、ドガ《開演前》など


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jazz

僕もフランス語に興味があります。
って言うか初めての海外旅行はフランスに行ってみたい!!
ルーブルにも行ってみたいしね
by jazz (2005-10-29 16:35) 

りゅう

>jazzさん、はじめまして。
nice!&コメントありがとうございます。
ルーヴルいいですね~
そして、いつかフランスで美術館めぐりをしたいです!!
フランス語の音声ガイドを聞きながら…(=^_^=) ヘヘヘ
by りゅう (2005-10-30 10:26) 

りゅう

>gennady-rozhdestvenskyさん、はじめまして。
nice!&ご訪問ありがとうございます。
by りゅう (2005-10-31 02:28) 

芸術の秋ですねぇ♪
なんとも優雅な気分で拝見させていただきました。
食欲の秋を満喫しながら・・・...( ;_ _)/|
by (2005-11-01 21:13) 

りゅう

>空さん、こんばんわ~♪
nice!&コメントありがとうございます。
オイラも「食欲の秋」を満喫していますよ~(^O^)きゃはは
今日の夕飯は「秋刀魚の塩焼き」でした!!
ん~~、焼イモが恋しい季節ですね~(=^_^=) ヘヘヘ
ちなみに「焚き火だ~、焚き火だ~、落ち葉焚き~♪」って、
消防車が来て始末書を書かされます…...( ;_ _)/|
マジです!!(※ウチではありませんよ~)
by りゅう (2005-11-02 20:55) 

りゅう

>tomununuさん、はじめまして。nice!ありがとうございます(^o^)丿
by りゅう (2007-08-20 00:02) 

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